【保存版】心の回復力 レジリエンスの高め方 【折れない心と逆境力を高める方法の考察と実践】

【保存版】心の回復力 レジリエンスの高め方 【考察と実践】

現代は心の時代と言われているように、一人一人の心のケアが重要となってくる時代です。私が大学で心理学を学んでいた時も臨床心理学の講座は特に人気で、書店に行っても自己啓発本やメンタルヘルス関連の書籍が山積みになっているのをみるとみんなどこかでストレスを抱えている時代だなと実感します。今回は私が学んできた心理学の知見から、自分で実践してみて特に効果がある方法をまとめました。

心の回復力・レジリエンスとは?

レジリエンスとは心の回復力(弾力性)のことで、逆境に置かれても立ち直っていく力です。生きている以上仕事や学校、人間関係の出来事で凹むことはありますが、凹んでもすぐに復活できれば良いわけです。この凹んでも回復する能力は自分で鍛える事が出来ます。筋肉と同じで、落ち込みから立ち直る力は練習すればするほど高める事が出来ます。柳のようにしなやかで折れない心を持つために何が出来るのでしょうか。

カウンセリングは高価。まずは自分にできる所から。

アメリカではドラマや映画などで時折登場するほどカウンセラーに相談する文化が根付いています。問題がこじれる前に専門家に相談すべしという感じですが、日本の場合はまだそれほど一般的ではありません。相談するとなると問題となるのが料金です。臨床心理士や専門のカウンセラーは1セッション50分ぐらいで6000円~12000円、高いところは1セッション3万円もするところ(精神科医が行なっていて保険対象外のところなどは高い)もあり気軽には相談しづらい値段です。他にも怪しい民間療法や催眠療法、新興宗教もあり、心が弱った状態につけ込んで思想や生き方をコントロールされてしまうことがあります。まずは自分に出来る所から試して見るのがお勧めです。

私自身も高校を中退した辺りの時期は本当に大変でした。ただ、あの時の苦しい経験や体験があったからこそ心理学の世界に興味を持ち、知識を身に付けて自分で何とかしよう、自分で問題を解決しようと思える事ができました。

1に睡眠、2に睡眠、3に睡眠と言えるぐらい睡眠は最も重要!

睡眠は何よりも大事である
さて、最もレジリエンスに効果があった方法、それは良質な睡眠を取ることです。シンプルですがこれが最も重要だと思います。どんな心理療法の理論なんかよりも睡眠が一番効果があります。まずは良質な睡眠が取れているかを最優先にしてください。メンタル的に不調を抱えている人の多くは充分な睡眠が取れていません。人は睡眠中に脳脊髄液が脳内を掃除して、嫌なことを忘れ必要な知識や記録を定着させて自己回復をします。睡眠の回復力が人のレジリエンス(回復力)の土台となります。

■実践のために
・寝る前にブルーライトを避ける。スマフォやインターネット、デジタル機器の操作は避ける。
→夜にブルーライトをカットできるオレンジグラスを付けるのも効果的です。色を確認するデザイン作業などは出来なくなりますが、私自身はかなり効果を実感出来ており、見た目は派手だけれど、夜に装着するだけで自然と眠くなる効果があります。

・朝起床したらしっかりと太陽を浴びる。以前紹介した光目覚ましはかなり効果的です。起床時に太陽光やそれに匹敵する強い光をしっかり浴びて、脳内の体内時計を調整します。
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・心配事はベッドには持ち込まない。気持ちを紙に吐き出しておく(筆記開示)。
・ベッドの上で寝る以外の行動をしない。脳は場所と行動を結び付けているので、寝る場所は寝る場所として体に覚え込ませる。
・昼にしっかりと活動をしておく。座りっぱなしの人は散歩でも良いので外出や軽い運動を行う。体温が上がるような活動がベスト。
・寝る前に薄着になる。人は体温が下がる時に眠気が来る。体内の深部体温は下がり、手足からは熱が放出されるので手足は温かくなる。
・サウナ→水風呂の感じで、お風呂→水シャワーで体を引き締め自律神経を鍛えるのも効果的。

・自分で工夫して自然に眠くなるのが一番だが、凄く苦しい状況や出来事の中で、どうしても眠れないときには睡眠薬を処方して貰うのも手。市販の睡眠薬よりも医師に相談して処方して貰うものが効果が高い。精神科に行くことに抵抗はあるかも知れないけれど、睡眠問題は最も解決するべき重要な問題なので甘く見ずに医師に相談してしっかりと対処した方が長期的に見てメリットが高い。
・日本では市販されていないが、海外では普通に買えてiHarbでも数量制限で買えるメラトニンサプリは合う人にはとても効果が高い。体質によるがメラトニンサプリを試すのもアリ。

筋トレは本当に全てを解決する。

筋トレは本当に全てを解決するかも…

筋トレで全てが解決すると謳う本が売れていますが、かなり真実を言い当てています。モヤモヤと悩みを抱えるよりもまずは体を動かすことが大事。なぜ筋トレが効果があるのか考察してみると、
・筋トレをする事で成長ホルモンが分泌され睡眠の質が良くなる。筋肉に負荷を掛ける活動をする事で体温が向上し、入眠時に体温が下がり眠りにつきやすくなる。
注意のスポットライトが筋トレに向くために一瞬悩みを忘れる事が出来る。
でしょうか。没頭することに取り組む事で得られるフロー状態も上手に活かすとより回復が早まるかと思います。

問題や感情を明確にする。見えない感情に名前を付けるラベリング。

問題や感情を明確にして視覚化する
今抱えている問題がどういう問題なのか?その対象に自分がどういう感情を抱いているのかを名前を付けて明確に(ラベリング)します。漠然とした悩みに輪郭を与えて、対処しやすくするためです。これをしないとしこりのようなモヤモヤとした不快感に悩まされることになります。

■実践のために
・感情日記を付ける。
・自分は○○に対して怒りや不快,恐怖という感情を覚えるのだな、と理解する。
・感情を表現する語彙力を磨く。
・問題と感情を紙に書き出し、対処法や行動を列挙してみる。

見えない感情に名前を付けてあげる事で、今自分はイライラしているから休もう、疲れているから人と会うのは止めよう、悲しい気持ちだから読書でもしよう、と具体的な対処を起こしやすくなります。自分が乗り越える障害や感情を明確化し輪郭を与えることで対処行動が取りやすくなります。

ストレスを活かす

日本でも本が売れている心理学者ケリー・マクゴニガルさんのストレスに関しての捉え方を変える事でストレスを力にしていく方法です。ストレスは良くないもの・緊張は悪いものと決めつけるのでは無く、その感情をどこか別の所に活かせないか考えていきます。ストレスへの認知を変えるリアプレイザルのテクニックも同様です。

■実践のために
・今自分が緊張しているのは、目の前の仕事に全力を出すために体が神経を尖らせているんだ。
・今自分がイライラしているのは苦境に負けないために体が全力を尽くそうとしているんだ。

睡眠不足などの身体にダメージを与えるストレスとは違って、普段感じるストレスはちゃんとやろう、真面目にしっかりと目の前の課題を乗り越えようという意志を持っていることの裏返しでもあります。アスリートはストレスを味方にすることで最高のパフォーマンスを発揮する好例です。

苦境から学ぶ。自分はこの体験からどんな経験値が得られるのか?を意識して状況を受け入れる。

今の自分の置かれた状況を耐えがたいものと決めつけないで、そこから何が学べるのか、何か得られるものは無いのだろうか?と考えてみます。何かそこから得られるものが分かると意味づけができて意欲をもって対処できるようになります。

ただし、我慢しすぎない事が重要。自分を殺してまで状況に適応する必要は無いので、その状況から学べるものが無いのであれば見切りを付ける事が必要になります(転職や休職して目の前の事から一旦離れる)。ひどい苦境に置かれ、状況が変えられないのであればその状況を受け入れる、最悪の事態を受け入れることで一旦は凹みますが、自分にはどうにもならなかったし、学べる事は学んだという区切りの意識があると切り替えが上手になります。自分はやれるだけのことはやったんだという意識があれば、しばらくは落ち込むことがあってもしっかりとした睡眠や運動をすることで徐々に回復していきます。

認知の偏り(バイアス)を知る。

苦境から学び、状況をどう捉えるのかについての話と通じますが人は生きている以上何かした偏った見方(色眼鏡)を持っています。物事の捉え方、情報の捉え方に人それぞれ偏りや癖があるからで、その偏った見方(バイアス)を知る事で自分の考え方のクセを知り、冷静に状況を判断出来るようになります。

過去の自分が乗り越えてきたことを思い出す。

生きている以上何かしら困難を乗り越えて今私たちは生きている訳です。どんなものでもいいので過去に達成したことを思い出して、これを乗り越えられてきたのだから今後もいけるだろう、問題を乗り越えられるだろうと自信をもつことです。何も思い浮かばなければ、幾万もある精子と卵子の中から天文学的な確立で生き抜いてきた超エリート細胞の結晶があなたなので、生まれてきただけでも充分に凄すぎる達成ををこなしてきたのだ、と考えましょう。

ポイントは完璧主義にならないこと失敗は成長だとするマインドセットを持ちましょう。

孤独感ストレスを避け、信頼の置ける人に気持ちを吐露する。

人は社会的動物で、誰か相談できる友人や親友、家族が一人居るだけでもその人の健康寿命が大幅に伸びるとする研究結果[*]もあります。良好な人間関係こそが人の幸福を最も左右するとする見方もあるぐらい人間関係は重要。逆に言えば、孤独感は人間にとって最も避けるべきタイプのストレスであり、いかにそれを避けるかが重要であるということです。

■実践のために
・SNSでしばらく連絡を取っていない友人に連絡を取ってみる。
・ゲームとか仮想の世界でも良いので現実逃避して孤独感から注意のスポットライトを逸らす。(孤独感で悶々と一人苦しむぐらいならゲームで現実逃避の方が何倍もマシ。)
・ランチに誰か誘ってみる。
・勉強会やイベントに行って、懇親会に出席してみる。

以下苦境別にどう実践するのかの考察です。心理療法の認知行動療法の側面が強くなります。

実践例1.自分のアイデンティティやしていることを否定された時

・なぜ相手が自分を潰そうとしているのかを考える。→相手にとって自分が脅威である?何か不都合な点を持っている?自分のどんな要素が相手の注意を引くのか明確にする。
・自分のやって来たことにどういう意味や効果、成果があったのかをラベリングして視覚化する。
・問題点やモヤモヤとする感情を視覚化して自分のやって来たことに意味があると思えるのなら堂々と続けていけば良い。

実践例2.失恋をしたとき、誰かから拒絶された時

・仲の良い友達に慰めてもらう。
・人と出会う機会を増やす。
・気晴らしをして失恋から注意を逸らす。
・ネガティブな気持ちを紙に書き出して(筆記開示)、その紙をゴミ箱に捨てる。

実践例3.大きな挫折に直面した時、夢を諦めそうになった時

・私の場合は高校を中退したことや、大学受験での大きな挫折。→とにかく昔は勉強しなかったし、本も全く読まなかった。だからこそ、大人になってから本をたくさん読み、知識を活かして人生をよりよくしたいと思うようになった。悔しい気持ちをバネにする。苦境から学んだし、成長できた。
・夢が破れたとき→夢は形を変えてずっと追い続ける事が出来る。一つの形や理想にこだわらず、結果では無く道のりに価値を置く。継続が出来るか、その活動自体を楽しめるかが重要。
・挫折は自分を見つめ直し、成長する良い機会。
・正攻法にこだわらず、別の道のりで行けないかどうか色んなチャレンジを継続してアプローチしてみる。

実践例4.陰湿ないじめや悪質な嫌がらせを受けた時

・子供→両親に相談する、ちゃんと伝える(自分が苦しい状況に置かれていることを伝える勇気をもとう)。
・大人→警察に相談する、第三者機関に相談する。
・自分一人で悩まず、自分たちだけで解決しようとするのではなく誰かに相談し、助けを求める。

実践5.ギャンブルやガチャのやりすぎで散財してしまった時

・誘惑の対象から距離を置く。行動を置き換える。
・スマホ断ち、パソコン断ちなどのデジタルデトックスを行う。
・散財をバネに仕事を頑張る。
・一日の中で自然の中で過ごす時間を取る。

実践6.やりたいことが分からない、なんのために生きているのか分からない

・行動回数を増やす、試行回数の絶対量を増やす。
・これまでやろうと思っていたけれどやらなかった事を始めて見る。チャレンジ力を高める。
・完璧主義を無くす。失敗を許容するマインドセットを持つ。
・何か行動をし続けていく中でやりたいことは何か、自分に向いている仕事は何かを見つけていけば良い。

まとめ 最も重要なのは睡眠と運動。PTG(心的外傷後成長)でより豊かな人生に。

まとめるとレジリエンスを高めるには良質な睡眠と運動が土台となって、認知行動療法の知見を生かしながら物事や状況の捉え方を建設的な方向に持っていくことが基本となります。

上記以外にも若い人ほど不安や情動を司る扁桃体が暴走して悩みやすい傾向にあります。年齢を重ねるにつれ扁桃体が萎縮するので不安や焦りにも鈍くなり、ある程度は落ち着いて困難に対処できるようになります。

どんな心理療法の理論や認知行動療法を実践したとしても、良質な睡眠と適度な運動に勝るものはなく、加えて良好な人間関係を築くことが出来れば非常に安定して困難に対処できるようになれます。

・喉元過ぎれば熱さを忘れる
・明けない夜は無い
・止まない雨は無い

などと言われるように、困難はいつまでも困難であり続けるわけでは無く、自分が変化と成長をし続ける限り必ずいつかは終わりが来て乗り越えられるものです。非常に辛い出来事の後にはPTSD(Post Traumatic Stress Disorder 心的外傷後ストレス障害)に多くの人が陥ると思いますが、実は余り知られていない概念にPTG(心的外傷後成長)があります。これは厳しい逆境を乗り越えた後にその人に訪れる大きな心理的成長のことで、まさにこれこそが人生に大きな喜びや気づきを与えてくれるものです。私の場合は子供時代全然勉強をせず、多くの人が出来るであろう高校を卒業できなかった経験(高校を中退した経験)がとても大きな逆境体験でしたが、今ではその経験があったからこそ知識に接する喜びや学ぶ愉しみに気づく事ができました。多かれ少なかれ誰しもが逆境を体験しますが、それをどう乗り越え、自分の血肉として行くかはその人の捉え方次第です。それなら経験値として自分の成長に繋げた方が有意義な人生になるのではないでしょうか。