バイアスとその対処法14 ネガティビティバイアス


バイアスとその対処法14 ネガティビティバイアス

バイアスとは偏った見方のことで、自分の視野を狭める思い込みのこと。今回はバイアスの一つネガティビティバイアスについての考察と対処法をまとめます。

ネガティビティバイアスとは

ネガティビティバイアス(Negativity bias)とは人がポジティブな情報ではなくネガティブな情報に目が行きやすいという傾向のことです。

・100の良いニュースが合っても、1つの悪いニュースがとても気になる(100の良い評価よりも1の悪い評価)。
・ファンからの応援はあっさりと受け止めるが、数少ない批判や悪口はとても気に病んでしまう。
・幸福な経験よりも不幸な経験の方がよく覚えている。

進化心理学の視点では、このネガティビティバイアスは人類が生き残る上でなくてはならないものだったとしています。ライオンなど野生生物に襲われる危険など、心配性でネガティブな要素に敏感だった個体が上手に生き延びることが出来たため、彼らの子孫である私たちもネガティブなものに敏感になっている訳です。

対処法の考察と実践:ネガティブな要素を明確化する。瞑想やヨガなどでワーキングメモリーを鍛える。

サイコパスでは無い限り、私たちがネガティブな情報を気にしてしまうのは当然の反応です。ではどうするのか。

一つにネガティブな情報を明確化、見える化して対処が出来ないかを考えてみますサピエンス全史にもありますが、私たちは姿の見えない、よく分からない、いつ襲ってくるかも知れないものに恐怖や不安を感じます。その漠然としたネガティブな情報を明確にして、どう対処するのかを視覚化し、対処の俎上に乗っけるのです。そうすることでそうした自分の中でネガティブな情報に接する時の区切りや割り切りが出来るようになります。

・何かを主張したり、有名になったら批判されるかも知れない。→有名税である。アンチが出ることは自分が有名になった証拠。アンチが居るということは、見えないファンや応援してくれる人も必ず存在している証である。
・最悪の状況を想定し、どうするのかあらかじめ決めておく。思考を紙に書き出して見るのが有効。

もう一つのやり方は不安を作り出す脳そのものを鍛える事です。不安は脳の原始的な部分にある扁桃体の活動の暴走に原因があります。普段は脳の大脳新皮質にある人を人たらしめる前頭葉が抑えているのですが、心配事や悩み事は脳のワーキングメモリーを占有し、前頭葉の機能を低下させます。瞑想やヨガなどで精神を鍛えたり、定期的に自然の中での散策やリズム運動をする事で前頭葉の機能が成長し、不安の暴走を抑えてくれます。

・毎日の瞑想やヨガを習慣化する。
・毎日の運動を習慣化する。筋トレを定期的に行う。
・生活習慣を整え、睡眠時間をたっぷり取る。

毎日少しずつでも実践していけば変化を感じることが出来ます。

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