ストレスを上手に受け流すための基本の取り組みの話

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現代ほど刺激にあふれている時代はありません。特にインターネットやスマートフォンの発達により、24時間いつでも情報刺激にあふれた環境になってしまいました。そのため、自律神経の乱れや質の高い睡眠をとれないこともあり、ちょっとしたストレスにも過剰に反応してしまう人も増加していると思います。かくいう私も長年些細なストレスを敏感に感じて悩んでいました。

しかしながら、どんなにストレス要因があったとしても、本人が上手にストレスを受け流すことが出来ればそこまでひどいことにはなりません。今回の記事はこうした些細なストレスに悩んでしまう人のために、「どうしたら些細な厄介ごとを気にせずにすむか」の方法をまとめてみました。

睡眠をしっかりとる

最も有効なのがしっかりとした睡眠をとることです。毎日の活動の中で睡眠は軽く見られがちですが、調子が悪いのは多くの場合しっかりとした睡眠がとれていないことに原因があります。この場合、睡眠の長さではなく、質の問題となります。いくら長時間寝ても、深い睡眠がとれていなければ活力や意欲は低下していきます。結果として注意力散漫で目の前のことに手が付けられない非生産的な日を過ごすことになるでしょう。何か不調を感じたら、真っ先に質の良い睡眠をとれているかを自問してください。睡眠ほど人の健全な心とストレス耐性に大事なものは無いと心得ておきましょう。

瞑想をする

瞑想は近年注目されており、欧米ではマインドフルネスとしてたくさんの書籍が出版されGoogleといった大企業にも本格的に取り入れられています。長期間瞑想を続けると脳の機能が高まり、意思力、行動実行能力、特に目の前のことに集中力が高められ、誘惑やその他の刺激に気がそれない力が身につくとされています。

姿勢と呼吸に注意を向ける

瞑想と共通している部分もありますが、瞑想よりも敷居が低い方法です。ふと日常の中で調子が悪いと感じたら、呼吸と姿勢を疑ってみましょう。特に現代人は座りっぱなしの姿勢が多く、パソコンの前に座っているときやスマフォをいじっているとき、ゲームをしている時などは無意識に呼吸が浅くなっています。自分で気づかないことも多いので、気づいたときにでもしっかりと背筋を伸ばし深呼吸をするだけでも脳の血流が良くなり、快活さを取り戻せます。

考え方を変える(認知療法的アプローチ)

自分の認知の仕方を変えることでストレスを感じなくする方法です。物事の受け止め方を変えることでストレス対象から外していきます。「果たして今自分が気にしている対象は自分にとって気にする価値のあるものなのか?」を突き詰めていく方法です。

悪い情報から距離を置く

普段からどんな情報を自分の脳に与えているかを俯瞰してみましょう。つい空き時間にダラダラとまとめサイトを見ていませんか。Youtubeや掲示板などに書き込まれた匿名の悪意のあるコメントを見ていませんか。ネットは多くの負の言葉にあふれています。私たちの脳は善悪を判断できず、そうした負の言葉は心のどこかに蓄積していきます。また、私たちの認知の構造として「ネガティビティバイアス」というものがあります。これは私たちの本能に備わったネガティブな情報に注意が行きやすい傾向のことです。私たちは進化の過程の中で、危険なことには敏感に反応し、記憶に留めることで危機的状況を乗り越えてきました。負の言葉を脳に与え続けると無意識に身体が堅くなり、ストレスを感じ続けてしまいます。対策としてはそういった情報を極力見ないようにするしかありません。

信頼の置ける人と話す、相談する、音読する

信頼の置ける友人や知人と会話することで前頭葉が活性化し、ストレス反応も消えていきます。良き友人を持ち、人との交友を持つことは何よりも健やかな毎日を送るために必要な要素なのです。「孤独感」は人間が経験するストレスの中で最も大きなストレスであるとの研究もあり、孤独感ストレスに上手に対応していくことが健全な毎日を送る上で何よりも重要になってきます。一人で孤独がちな人には音読をお勧めします。音読に限らず、口に出して声に出す活動が脳の機能を高め、不安に強くしてくれます。音楽で言うソルフェージュ(楽器を弾きながらドレミファソラシドと楽譜を歌唱する)、一人カラオケでも構いません。言葉を声に出すことで脳に負担をかけ、血流の巡りをよくして頭の回転を速くする効果があります。

運動をする

運動をすると脳内にβエンドルフィンというホルモンが発生します。これは脳内麻薬とも言われ、苦しい状況にも立つ迎えるように脳自ら出すホルモンです。悶々と悩んでいたけれど身体を動かすと思いのほか悩みから脱出できるのはこのためです。適度な運動は脳のシナプスを増やす研究もあり、脳機能をダイレクトに高めてくれます。運動ほど科学的に証明された脳に良い方法はないでしょう。ずっと座りっぱなしで作業しているのであれば、軽くスクワットをしてみるだけでも全然気分が違ってきます。

補足 脳科学からみたストレスの反応の仕組み

過剰にストレスに反応してしまうのは、一つに脳の扁桃体という不安と逃走反応を引き起こす部位が過剰に働いてしまっているからです。普段私たちの脳は額の裏側にある前頭前野によって扁桃体が発する過剰な信号を抑えてくれますが、睡眠不足だったり不摂生な生活が続くと前頭葉の機能が低下し、不安信号が押さえられなくなり暴走してしまいます。ひどいときにはパニック発作を引き起こすほどです。また、自律神経の乱れもとても重要な要素で、睡眠前に光刺激を受けたことによる質の悪い睡眠から脳が十分に回復できず、神経の緊張と弛緩のバランスが崩れ、さらにはホルモンバランスの乱れにつながり、コルチゾールといったストレスホルモンが増加による脳機能の低下(特に記憶領域を司る海馬にダメージが大きい)が発生し些細なストレスに反応してしまうようになります。

まとめ

ストレスは脳が感じ取るものなので、今回のまとめも瞑想や運動といった身体的アプローチが多くを占めました。健全な身体に健全な精神は宿ります。特に睡眠不足は、本人では大丈夫だと思っていても確実に脳機能の低下を引き起こします。ちょっと最近調子が出ず、ネガティブな感情にとらわれてしまうのであれば、しっかりと熟睡し明るい日差しを浴びて適度な運動をしてみることをまずしてみましょう。

 
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