無知の知 知的謙遜とソクラテス式問答法


知的謙遜の能力が高い人ほど、長い目で見て物事を学ぶペースが速く、自分とは違う異なる意見も上手に取り入れて知識を吸収していく傾向があるそうです。

「知的謙遜」とは、自分の知識はどこまでが限界なのか?をしっかり把握できる能力のことです。Googleで人事の責任者を務めるラズロ・ボックいわく、Googleの採用で重用なのは知的謙遜と責任感だ、とのこと。知的謙遜があるからこそ、人は学び続けることができるのです。“自分が知らない状態であること”を知らないとこれ以上学習し、向上していこうという意思も湧かないわけです。

では、知的謙遜を磨くにはどうすればよいのでしょうか。

ソクラテス式問答法

知的謙遜を磨くには、ソクラテス式問答法で自分の思考を批判的に考えることが有効です。ソクラテスは「無知の知」で有名な古代ギリシャの哲学者です。


ソクラテス画像元:Wikipedia

 
やり方は、自分が持つ仮説に対して「それは他の側面からみたらどういうことだろうか?」と問いかけます。そうすることで自分の知識や考えを批判的にみることができるようになります。具体的には以下のタイプの質問をしていきます。

ソクラテス式問答法
1: 明確化の質問「この取組・問題の具体的なゴールはなんだろう?」
2: 前提の質問「この取組・問題について自分が分かっていないことはなんだろう?」
3: 証拠の質問「今考えていることが正しい真実だとなぜ考えたのだろう?」
4: 起源の質問「今の自分の考えはどこから生まれたのだろう?」
5: 結果の質問「この取組・考えを試したらどんな効果があるだろう?」
6: 視点の質問「他の人はこの取組・考えについてどう考えているだろう?」
7: 仮定の質問「今の取組や解決策の代わりにどんな代替案があるだろう?」

例えば「英語学習」を例に出してソクラテス式問答法を試してみると、

1: 明確化「英語を勉強する目的、目標はなんなのだろう?」→「高所得な仕事に就けるだろうし、自分の世界もぐっと広がるだろう。」
2: 前提「そもそも英語を勉強していく上で自分が分かっていないことは何だろう?」→「そういえば自分は英会話と英作文が苦手だった。外人の友達を作ってみよう。」
3: 証拠「なんで英語が重要だと確信が持てるようになったのだろう?」→「事実としてグローバル化が進み、事業や人との交流、自己表現の場においても英語ができることはメリットがある。」
4: 起源「どこから英語が大事だと思うようになり、今の勉強法のアイデアが来たのだろう?」→「英語が大事だと思ったのは学教教育やテレビ、仕事をしていく中で同僚との会話などから。勉強の仕方などは自分よりも英語ができる人から楽しんで学ぶことが大事だと聞いた。」
5: 結果「音読練習を試してみたらどうだろう?」→「普段よりも英語が脳にこびりつき、英語音声を聞き取りやすくなった感じがする。」
6: 視点「英語ができる人はどんな暮らしをしているだろう?他の人はどういう風に英語を学習しているだろう?」→「英語ができる人は前向きで自由な感じを受けた。英語は映画を見たりして楽しんで学習するのがいいみたいだ。」
7: 仮定「英語学習以外に可能性が広がる言語は何だろう?」→「人口が多い中国語も今後可能性が大きいので、いつか学んでみよう。」

このような感じで、自分の今の知識を再検証することで自分の知識の限界に気づき、知的謙遜能力を磨くことができます。自分が持つ知識や仮説に質問を重ねることで、今の知識が本当にそれで良いものであるか、現状の知識で満足してよいものだろうか?と考えるきっかけになるのです。

まとめ

・知的謙遜能力を高めることが知識の吸収と発展に良い影響をもたらす。
・知的謙遜能力を高めるためにはソクラテス式問答法が効果的であり、自分の知識、仮説に対して問いかける方法で検証していく。

参考・出典

・「週40時間の自由をつくる 超時間術」 メンタリストDaiGo 実務教育出版 (2018/04/10)
ソクラテス式問答法 Wikipedia

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