積ん読防止の読書術 メルボルン大学式Reading Skillsチェックリスト

皆さんはせっかく買った本を読まないままほったらかしにしてる経験はありますか?毎日の読書とアウトプットを習慣化しようと努力中の私ですが、買った本ばかりが増えて消化できないこともしばしば。今回は年間すさまじい量の本を読破するメンタリストDaiGoさんの方法論から、メルボルン大学が読書術としてまとめたチェックリストを紹介します(原典はこちら※pdf英語)。「文字ばかりの読書がどうも苦手だなぁ」という方や、新しい分野を勉強する時の慣れないテキストをどう消化していくかのヒントとして参考にしてください。

積ん読・読書のつまづき防止のメルボルン大学式チェックリスト

メルボルン大学式読書チェックリストから、なぜ私たちが読書でつまづくのか、どのようにしたら読書力が向上するのかを見ていきます。

十分な時間とモチベーションが足りない

時間が無いから読書ができない!というよくあるパターンです。いろんな時間を奪う誘惑が多い現代、忙しい日常を生きる私たちにとって、60分や90分といったまとまった時間を読書に費やすのは難しいです。この場合1時間とかまとまった時間でなくてもとりあえず10分、20分から読書をはじめてみましょう。一旦読書を始めてしまえば徐々に習慣にすることができます。

集中力の維持が出来ない

読書をしてみたものの、集中力が持続できなくて、結局読書が続かないという場合です。これを解決するには完璧主義をやめ、集中力が無くても隙間時間で本を読める状態を作るといいでしょう。本を読むのに「完璧な集中状態で臨まなければならない」と思わず、生活の中で5分間だけとりあえず読んでみるとか、短い時間でも本を開いてみるという行為が大事です。集中力がない状態でも本を開いて目を通しさえすれば何かしら引っかかるところは出てきます。

読むスピードが速くならないから途中で辞めてしまう。

これは本を読んでいて、早く読めない自分に飽き飽きしてしまうことから読書をやめてしまうことです。これは考え方を変える必要があります。そもそも本は早く読む必要がありません。速読術などが流行ったこともあり、つい私たちは早く読まなければいけない、時間が足りないという強迫観念にとらわれてしまいますが、良い本は繰り返し何度も読んで知識を吸収していくものです。

以下に実際に私の身に起こった速読教室に通った失敗体験を載せておきます。

速読の罠
 
私がちょうど高校生ぐらいのとき、速読術の教室に通ったことがありました。そのころはちょうど文字だけの本を読む習慣が出来はじめたころで(それまでゲームしかやらないゲーム人間だった)、あまりの読書の遅さに悩み、効率的に本を読むことは出来ないのか模索していた時でした。
 
親から数十万のお金を払ってもらい、しばらく教室に通いましたが…。結果は無駄に終わりました。目の動かし方のトレーニングをしたり、ひらがなばかりの児童書での速読訓練や速読に関しての理論を勉強しましたが速読が身につくことはなく、無駄な時間とお金を費やしてしまいました。むしろ速読関連のトレーニングに時間を費やすばかりで、肝心の実りのある読書の時間が取れていないという事態に
 
数年ぐらい速読に執着して頑張ったのですが、最終的に速読は諦めました。しばらく家族との仲も悪くなったことは言うまでもありません。当時、挫折したのは私だけだと思い込んでいましたが、今考えてみれば多くの人が挫折していたようです。速読を習いにくる人の中には六法全書や医学書が速読できると考えた人たちもいましたが、不可能でしょう。

速読の正体は、その人の読書量の蓄積による飛ばし読みの結果です。読み飛ばしても把握できるぐらいたくさんの本を読んだ経験値、背景知識があるから速読が出来るのです。難解で未知の分野の本を速読で一字一句読んで完全に理解する事は不可能です。

なぜ読むスピードを速くしたいのでしょう?当時私が速読で失敗したのは、これまで全く読書経験が無かったくせに「速読という魔法の技術で他の人よりも何倍も知識を吸収して上り詰めてやる」という下心があったからです。速読の訓練するぐらいなら一冊でも多く普通の本を読みましょう。

ボキャブラリー不足、語彙力不足

ドイツ語や英語、中国語といった外国語や古文などで、自分の知らない単語が多いことによる読書の挫折です。これを解決するには単純に語彙力を増やすことです。単語帳などで事前に単語をさらっと頭に入れておくことで、あれ?この単語どこかで見たかも?という経験が脳に単語を覚えさせます。

全部一度に読もうとして頓挫してしまう

これは本のどこが重要かが分からず、一字一句全部完璧に読もうとして負担になり挫折してしまうことです。一度に全部読もうとするのではなく、どこに集中して読むのかを意識することが重要です。興味がでた箇所をつまみ食いしていく感じで読み進めた方が覚えるし、頭に入ります。一回の読書で全部頭に入れようとせず、必要になれば再読すればいいのです。逆に言えば、一度で消化できる(速読できるような)本はあなたにとってそんなに有益ではないということです。

新しい理論を理解できない

論文や学術書などで、新しい理論や未知の学説を読んでいるときに「なるほど、さっぱり分からん」となって挫折してしまうことです。この対策としては、自分の知っている知識・理論との共通点を見つけます。新しい理論は、昔の理論と共通点があることが非常に多いです。入門書を読んでみるのも効果的です。

文章のメインポイント、重要な箇所が分からない

文章の構造がつかめないため、散漫に長い文章を読んでいると感じ、眠くなって読書を挫折してしまうことです。これを解決するには、最初に結論から読みましょう。結論を先に知っておけば、「メインで言いたいこと・著者の理論(主張)の後押しとして使われているポイント(具体例はどの箇所に説得力を持たせるために使われているのか)」といった文章の階層構造が分かるようになります。

著者がなんのためにわざわざこの文章をいれたのか?」という文章の目的が分かればすらすら読めるということです。これが出来ると飛ばし読みも出来るようになり、本を読むスピードも向上します。本の内容が全部役に立つとは思わずに、自分に必要なところだけ本からつまみ食いする考えで読み進めましょう。

エビデンスの価値が分からない、根拠が分からない。

著者の言わんとすることの根拠が分からず、自分に使える・使えない判断を鈍らせ、読書から自分に応用できる知識を得られないことです。これは著者の経歴・主張の背景を見て、自分に使えるかどうかを当てはめていくことが有効です

例えばコミュニケーションテクニックの本で、内向的な人が外交的な著者の方法論を参考にしてもそのまま当てはまりません。仕事ばかりの生真面目な人が遊んでばかりのチャラい人の「モテる方法」なんて読んでもうまくいかないのです

概念の類似点と相違点が分からない

専門書などで扱われている専門用語・概念の類似点と相違点が分からない事による読書のあきらめです。人の脳は「差異」に着目して頭に入れる、入れないを決めているようです。似ているのはここだな、違うのはここだな、と既にある知識と紐付けたり、類似点を探していくことを意識して読むことが理解の向上に繋がります。

背景知識・経験がない

これは高校レベルの数学を理解するには中学生の数学に戻らなくてはいけないといったように、その知識の前提となる知識の不足で本が読み進められなくなることです。この場合、ちゃんと基本となる知識を身につけるためにレベルを落としてあげることが重要です。

なじみのないタイプの本を読んでいる

普段金融に興味が無い人がFXや仮想通貨といった本を読むときに陥りがちな挫折タイプです。見知らぬ分野のテキストに挑む時は、入門編・読み物系から入りましょう。簡単な本から自分の中でイメージの種をまき、段階を踏んで難易度の高い本に進んでいきます。

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読書スキルを高めるには 読書のメタ分析とワーキングメモリーと読書力について

参考

Reading Skills – Unimelb Library メルボルン大学読書力に関するチェックリスト(英語pdf)
・ニコニコ動画チャンネル メンタリストDaiGo「積ん読卒業!難しい本がサクッと読める読書ノート術」2018年8月放送分