【感想・評価】「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」作り込まれた完成された神ゲーはどこが名作を名作たらしめているのだろう?【ネタバレ配慮】

【感想・評価】「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」作り込まれた完成された神ゲーはどこが名作を名作たらしめているのだろう?

今更ながら「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド」をレビューしようと思います。NintendoSwitchを持っているのであれば、ぜひともプレイして欲しい作品です。私のクリア時間はDLCも含めて70時間~80時間程度。そのプレイ時間の大部分は広大で美しいゼルダの世界を冒険したワクワクとドキドキに溢れたこの上なく充実した時間でした。

どのようなゲーム?舞台設定は?

淡いタッチで描かれる広大な世界 ©Nintendo

本作は任天堂の歴史あるアドベンチャーゲーム「ゼルダの伝説」シリーズの一つで、もともとWiiUの目玉タイトルでした。しかし、開発が延長に延長をかさね、SwitchとWiiUで2017年3月3日に任天堂より発売されました。

内容は大魔王ガノンがうごめくハイラル王国を舞台に、主人公リンクが祠から目覚めるところから始まります。リンクは100年間のコールドスリープ状態にあり、目覚めた時には過去の記憶も忘れていました。プレイヤーはリンクと同じように何も知らない、分からない世界を手探りで冒険を進めていきます。打倒魔王ガノンを掲げ、リンクは力を蓄え各地に点在する祠を巡ったり、かつての仲間達(英傑達)の故郷の問題を解決していきます。

緑豊かな広大な世界を旅していく ©Nintendo

名作を名作たらしめる自由度の高さ

広大でどこまでも行ける世界。探検心を育む情操教育にもよさそう。©Nintendo

私はゼルダの伝説シリーズはそこそこプレイしていましたが、本作にはこれまでのゼルダとダントツに違う部分があります。
 
それが自由度の高さです。
 
これまでのゼルダはなんだかんだで順番が決められていました。ある程度は自由に探索は出来るけれど、あらかじめ決められたレールの上を進んでダンジョンを攻略して鍵となるアイテムを入手し、そのアイテムを使ってこれまでいけなかった所を探索する、という流れでした。そのためシリーズを重ねている歴史あるシリーズながらも、同じ流れを繰り返すマンネリ感が打破できず、飽きてしまうプレイヤーもいたでしょう。

本作のゼルダは、ゼルダの当たり前を取っ払いました

本作では世界各地に祠があり、その祠を巡って行くことで徐々にリンクが強化され、強くなっていきます。どこへ行くのも自由です。極めつけは最初からラスボスに挑む事も可能であり、上手い人は初期状態でクリア可能となっています。

魅力的なキャラクター達との出会い ©Nintendo

限りなく自由度が高いゲームはプレイヤーそれぞれに独自のプレイ体験が生まれます。もちろん大まかなストーリーは敷かれており、100年前に英傑と呼ばれる魔王ガノンを討伐するために集まったリンクの仲間達の故郷を巡るストーリーを進めることでラスボスを弱体化させる事ができます。

ダンジョンを攻略するのも、しないのもプレイヤーの自由。 ©Nintendo

でも、そうした敷かれたレールを進まなくてもOKという懐の大きさが本作はあります。レールは敷かれているけれど、そこに行くのも行かないのもプレイヤーの自由です。これぐらいで十分だろう、というタイミングでいつでもラスボスに挑むこともできます。私はこの自由度の高さが本作を名作たらしめている部分だと思っています。自由度の高さとゲームバランスの調整が極めて完成されていて、本当にプレイヤーの自由にどこへでも進めて大丈夫なんですよ。

各地に点在する英傑のストーリーを進めるうちにリンクの過去の記憶が埋められていく。©Nintendo

探索の喜びに満ちた世界は現実を忘れ、旅をしている感覚が最高に気持ちいい。

目に見えるもの全てに意味がある。壁はなんでも登れるし、遠くの景色も実際に探索できる。©Nintendo

本作を名作たらしめているもう一つの点は、探索の喜びにあります。全てのオブジェクトに意味があり、ユーザーが期待した反応を返してきます。木を切れば薪に変化し、薪に火を付ければ燃えます。燃えた火の側に林檎を置けば焼き林檎になり、回復アイテムへと変化します。全てのオブジェクト一つ一つにモノとしての魂がこめられています

食材を使って自由に料理をする事が出来て、探索の助けとなる。©Nintendo

どんな壁もスタミナ(頑張りケージ)が続く限り登る事が出来ます。そして、断崖絶壁を登頂した付近に祠があったり、何か嬉しいアイテムが配置されているのが本当に良く出来ています。こうした気持ちよさの仕組みはプレイヤーの気持ちになってゲームを設計しないとなかなか出来るものではありません。

装備やアイテムのグラフィックも細かく、よく出来ている。©Nintendo

装備品やアイテムも個性的で専用グラフィックがあり、装備するとリンクの姿も変わります。天気の変化によるグラフィックの変化もあり、熱いところや標高の高い寒い場所だとリンクも表情豊かに体を震わせたりします。

空白の土地をランドマークの塔を起動させ埋めていく。©Nintendo

自分で地図の空白を埋めたくて、まだ見ぬ未開の土地を冒険したくてワクワクしましたね。広大な世界を埋め尽くしたプレイ後半になるとものすごく寂しい気持ちになりました。

地図の空白を埋める喜び。自分の目で未開の土地を見に行きたい、地図に埋めたい。©Nintendo

まとめ:任天堂のオープンワールド(=オープンエアー)作品の本気を見た。作り込みが半端ない。

本作は極めて高い自由度の高さと探索の喜びとゲームバランスを両立させた作品です。

発売に延期に延期を重ねただけ合って、作り込みは尋常では無く、何度も開発者達でプレイを重ねて意見を集めたといいます。「ゼルダの伝説」は世界的にも有名なIPですから、たいして作り込まなくてもある程度は売れ行きが期待できるタイトルだと思いますが、期待を上回る完成度の本作は任天堂開発部の本気を見ました。

*開発者インタビュー

プレイヤーで考えた独自の方法で目的を達成する楽しさがあり、世界を探索し冒険する喜びに満ちあふれた名作です。プレイしていない人は絶対にプレイする価値がありますし、ゲームに対する見方が変わるかもしれません。