【感想・評価】真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY 硬派な世界観で攻める良質RPG。神話や悪魔についての知識も得られる。【ネタバレ配慮】

【感想・評価】真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY 硬派な世界観で攻める良質RPG。神話や悪魔についての知識も得られる。【ネタバレ配慮】
今回は3DSでアトラスより2017年10月26日に発売された「真・女神転生 DEEP STRANGE JOURNEY(ディープストレンジジャーニー)」をレビューします。かなり硬派で大人向けなRPGという印象。一体何が正義で何が正しいのかプレイヤーに問いかける内容となっています。物語の途中でプレイヤーは重要な決断を求められ、それによってルート分岐があります。私の場合はクリア時間はニュートラルルートで約60時間。Deepというタイトルに偽りなしの、濃密で深い探索体験でした。

内容はかなり硬派。人類が繁栄するも地球は限界に。地球は自己防衛システムとして南極に吸い込んだものを分子崩壊させながら巨大化していく亜空間を作り出す…。

舞台設定として、人類が繁栄しすぎたために地球上の資源を使い尽くしてしまった環境問題があります。地球は防衛システムとして南極に巨大な亜空間を出現させます。世界中から強者達が集められ、主人公は日本代表としてその一人に選ばれます。仲間と共に命がけの探索を行うのですが…。

異空間の中は不可思議な空間が拡がっており、これまで神話やおとぎ話の中に登場してきた存在が悪魔として人類に対峙してきます。空想世界の絵空事として語られてきた存在が実態を持ち、人類に干渉してくるわけです。

プレイヤーの思想:カオス、ニュートラル、ロウについて

女神転生シリーズに特有のシステムとして、カオス、ニュートラル、ロウというプレイヤーの思想傾向があり、これがルート分岐に直結します。

カオスは自由を求めるルートで、規範を守るよりも感情や実力でのし上がる事を重視する革命的な思想。ロウは規範や規律、徹底的な管理を重視する思想です。プレイヤーの選択や行動によってどちらかに傾いていき、どちらにも偏りが無いニュートラルという立場もあります。

どちらのルートもかなり考えさせられる物語が待っています。なぜ南極に巨大な亜空間が現れたのか?人類は悪なのか?そしてルートを決断した先にある想像を超える物語展開は深く印象に残ります。

悪魔を会話でスカウトし仲間に出来るのが楽しい。悪魔への知識が深まる教養ゲームとして使える。

ストーリーや世界観は重たく硬派な感じで、世界各国の神話や宗教、深層心理(ユング心理学の原型論)などの要素、さらにSFの要素もあるのでこれらの要素がピンとくればまずプレイしていて楽しめるといえます。

特に女神転生シリーズに特徴的な戦闘前に悪魔と会話をする事で悪魔を仲間にする事が出来るシステムはぜひ体験して貰いたいですね。相手の悪魔の特徴や性格、口調から好感度を高める選択肢を選ぶのですが、これがなかなか面白い。もちろん主人公のレベルを上げるのも大事となりますが、新たなエリアに突入すると新たな悪魔が居るのでまずは会話をしてみるのが探索の面白さを深めています。集めた悪魔は図鑑のページで出典を閲覧可能で実際にある神話や宗教についての知識を深められるのが美味しいですね。

クリア後感想 PVを見て引っかかる部分があったのならまずやってみて間違いない。

元々は2009年のdsの作品。当時知らなかったけれど、このパッケージだと手に取ることは無かったと思う…。

元々は2009年にDSで発売された「真・女神転生 STRANGE JOURNEY」のリメイクだそうで。当時は知りませんでしたが、もし知っていたとしてもパッケージで買うのを躊躇していたと思います。本作はリメイクされたからこそ知る事が出来た良作ゲームですね。

私はスマホゲームの「D×2 真・女神転生 リベレーション」から女神転生シリーズに入り、これまで一度も女神転生シリーズはやったことがありませんでした。つまり家庭用の作品としては本作が初めての女神転生となります。以前、同じアトラスから出ているペルソナ5はプレイしていたので、それに共通する悪魔が出てくるということでPVを見て興味を持ちやってみたら、久しぶりに寝食を忘れるほど没頭してしまうゲームでした。

なんでこんなにハマったのかを考えてみると、冒険を進めるにつれて本作の宇宙や世界の仕組みの謎が解明され、なぜこの亜空間の存在があるのかについてプレイヤー自身が探索により明らかにしていくことでしょう。本作は異界描写に優れていて、未知の世界を冒険するスリルというか、探索しているときの危険と隣り合わせのドキドキ感を味わう事が出来ます。この先何が待っているのだろう?これから先どんな展開が起こるのだろう、という先が気になる内容でした。テーマ性としては資源を食らい尽くす人類vs地球の意志といったありふれた自然問題なんですが、いざ実際にゲームという媒体で自分が世界に入ってみて体験すると深さが違いますね。キャラデザも濃いですが、閉鎖的で殺伐とした世界を探索しているうちにどのキャラもだんだん親しみの目で見えてきます。悪魔のデザインはたくさんの種類があって、飽きないですよ!

選択によるルート分岐は本当に悩みました。一周のボリュームがありますし、分岐によってストーリーもまるで違うので。とりあえず私は初回はニュートラルルートで行きました。クリアするとその時の状態を引き継いで最初から始める事ができ、セーブデータにクリアしたルートのマークがつきます。周回の要素も整えられていますがかなり時間を食いますね。それに見合うだけのストーリー体験を味わえますが、時間が無ければYoutubeなどにアップロードされている動画から補完してでも見る価値はあります。

単純明快な物語とは違う魅力を持った考えさせられる名作であり、ぜひ多くの人にプレイしてもらいたい作品です。