【PS4ゲームレビュー】NieR:Automata(ニーア オートマタ)荒廃した世界で繰り広げられるアンドロイドと機械生命体たちの戦い。彼らの戦いの果てにあるものとは。【ネタバレ配慮】

【PS4ゲームレビュー】NieR:Automata(ニーア オートマタ)荒廃した世界で繰り広げられるアンドロイドと機械生命体たちの戦い。彼らの戦いの果てにあるものとは。【ネタバレ配慮】

数年前に遊んで世界観にのめりこんだPS4のアクションRPG「NieR:Automata(ニーア オートマタ)」についてレビューします。開発はプラチナゲームズ、発売はスクウェア・エニックスで2017年にリリースされました。Ps4とxbox、今ではPCのSteamにも対応。本作は独自の世界観と演出のクオリティが非常に高くゲームでしか味わえない深いストーリー体験を得る事が出来ます。SFや荒廃した世界観、アンドロイド(ロボット兵士)や機械生命体などのキーワードにピンと来た人は体験する価値がある作品です。

荒廃した地球を舞台にしたSF要素とダークでシックな世界観が織りなすロボット同士の戦いを描く

未来の荒廃した世界が舞台 ニーアオートマタ
荒廃した未来の地球を舞台にアンドロイド達を操作して人類の痕跡を巡る旅
© 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by PlatinumGames Inc.

舞台設定は遙か遠い未来の地球。人類は突如異星人の侵略に襲われ、彼らが生み出したという機械生命体の前に為す術もなく月へと避難していました。人類はアンドロイドと呼ばれる高度な知能を持つロボット兵士を用いた戦闘部隊で抵抗します。人のいない不毛な大地で繰り広げられる機械生命体とアンドロイド達の戦い。一体彼らはなんのために戦い続けるのでしょうか。そして戦いの末に彼らが知る世界の真実とは…!?
 
ストーリーを全て味わい尽くすには周回プレイが前提となっているのが本作の大きな特徴。周回プレイと言っても同じ事の繰り返しではなく主人公が入れ替わり、全部で3人のキャラクターを操作しながらそれぞれの目線でストーリーを補完していきます。世界の舞台は同じだけれど3人分のストーリーが用意されており、それぞれエンディングが用意されて、スタッフロールも流れます。最初の主人公は2Bと言われる女性型アンドロイドですが、彼女のエンディングを見て安心して1周で終わらせてしまうと本作の20%ほどしか味わえていないでしょう。操作キャラによって操作感覚や演出も異なるのでぜひ頑張ってクリアして世界の真実にたどりついて欲しい作品です。
 
プレイヤーの自由度が高く、複数のエンディングが用意されているマルチエンディング方式を採用しています。シリアスなエンディングもあれば、プレイヤーの思わぬ行動の結果もたらされるネタ的なエンディングもあります。

前作の「ニーアレプリカント」とは世界観が繋がっているぐらいで、前作をプレイしなくても充分楽しめる作品です(私は本作しかプレイしていません)。

豊富なアクション要素 序盤がキツいので慎重に進む

最も序盤の難易度が思いのほか高い
最序盤の難易度がとても高い。私はうっかり全滅して最初からやり直すことを余儀なくされた…。
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本作はアクションゲームですが、難易度が調整可能で、無敵状態で自動で敵を攻撃するモードも設定でき初心者にも優しいです。むしろ難しいのが地上戦以外のシューティング要素。多くの人が序盤のシューティングステージに面と喰らうでしょう。本作はシューティングゲームの要素があり、そこが意外とシビアなのです。負けると以前セーブしたところまで戻されるので慎重にプレイする必要があります。私は序盤のボスにやられて泣く泣く最初のシューティングステージをやり直しましたよ…。最初のセーブポイントにたどりつくことが出来るかどうかが勝負です(何度も全滅するようなら難易度をeasyにしましょう)。

演出面での独創性 トロフィーもショップで買えてしまう! 音楽も美しく儚く綺麗で上品。耳からの演出も凝っていて素晴らしい。

ハッキングしてコンピューターの中を探索するモード
2週目の主人公である9Sはハッキングしてコンピューターの中に入り冒険することが出来る。© 2017 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved. Developed by PlatinumGames Inc.

本作は独特の世界観を持っており、特に2週目の主人公9S(ナインズ)が得意とするハッキング関連の演出はこれまで見たことがない独創的な演出でした。ハッキングモードではプレイヤーはコンピューターの世界に入り込みシューティングゲームになぞらえて機械生命体達のウイルス攻撃したり、ステージギミックを動かしたりします。UI画面のデザインと絡ませてステージデザインが変化して行く演出も印象的でした。BGMもハッキングモードだと8bitのファミコン音源のようなアレンジBGMになるのがとてもGood。バグやエラーの原因となるオブジェクトを攻撃する中で本当にコンピューターの世界に入り込んだかのような没入感を味わえます
 
遊園地廃墟 ニーアオートマタ
プレイヤーは廃墟となったステージを進んで行くが、中でも遊園地廃墟は狂気さも漂いながらそれを演出するBGMが本当に良い。
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ステージデザインは廃墟となった地球が舞台であり、特にディズニーランドを模したどこか狂気を感じさせる遊園地廃墟ステージは音楽の力もありとても印象に残ります。私はプレイしている間、人類の痕跡をたどりながら機械達だけが取り残されている世界に思いを寄せ人類は一体どこへ行ってしまったのかと考えていました。機械生命体達は敵として登場しますが、味方になってくれる個体もいて、彼らと交流することで世界についての理解を深めていきます。

本作のプレイヤー側のアンドロイド達は殆ど人間みたいでロボットらしくはありませんが、ダメージを蓄積すると視界がグレーでバグったような演出が入ったり、BGMがノイズだらけで音がかすれていく演出が印象的でした。

PS4やxboxのゲームにあるやりこみ要素のトロフィーや実績も本編ではなんと全部買えてしまいます。こうしたプレイヤーのやり込み要素に関わるメタ的な要素をゲーム内マネーで解決してしまうという常識破りの発想には驚きました。

まとめと感想

開発者のお遊び要素も詰まった作品 ニーアオートマタ
開発者の遊び心も詰まった作品。
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私のクリア時間は真のエンディングまで到達して34~38時間程度。荒廃した世界観が好きで、人間とは何か、機械生命体やAIについて興味を持っている人なら楽しめると思います。

気になった点はキャラクターデザインで、タクティクスオウガなどで有名な吉田明彦さんのイラストやキャラデザは素晴らしいのですが、2Bは無駄にパンチラが多いし、戦闘用に作られたアンドロイドとしてはあまりにも華奢で現実味がないと思いました。日本的なディフォルメとして世界から見ても個性的な部分ではありますが、私はもうちょっと硬派なデザインの方が良かったですね。

中盤から後半にかけて世界の真実が明らかになる過程も見応えがあり、9Sのハッキングモードを世界観の演出に上手に昇華しているのは本作でしか味わえない体験です。

自由度が高くマルチエンディングなので物語の欠片を主体的に埋めていく楽しみもあります。一度エンディングを迎えるとチャプターセレクトで開始点が選べるのも嬉しいですね。私の場合は夏休みに数日間引きこもって本作を遊び込み、一気にクリアしました。世界の真実に近づいていくワクワク感や独特の世界観を描く演出や音楽にはとても満足しています(すぐにサントラを買いました)。

本作で最後に迎える真エンディングに到達した後はしばらく放心したほど。人とは何か、高度な人工知能を持った機械とは何が違うのか。そうした哲学的な問いかけを感じる事が出来ました。ぜひ遊べる環境にある人はプレイしてみてください。ストーリーや世界観を体験する価値は大いにあります。

動画資料

2019年2月に「NieR:Automata Game of the YoRHa Edition(ニーアオートマタゲームオブザヨルハエディション)」として追加コンテンツが全部入った廉価版が出ました。そのPVです。

Producer:Yosuke Saito / Director:Yoko Taro / Character Designer:Akihiko Yoshida(CyDesignation, Inc.) / Composer:Keiichi Okabe(MONACA) / Game Designer:Takahisa Taura(PlatinumGames Inc.)

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