「ゲームプログラマ、プランナーのための ゲームAI『超』入門勉強会 in コロプラ」 に参加してきた。 モリカトロン主催 コロプラ本社in恵比寿

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2018年5月10日(木)に東京恵比寿のコロプラ本社で行われた「ゲームプログラマ、プランナーのための ゲームAI『超』入門勉強会 in コロプラ 〜AI導入実例もご紹介〜」に参加してきました。

私はゲームプログラマでもプランナーでもなく、しかもAIやら数学の知識はないまっさらな状態でしたが、知的好奇心を刺激されたので思い切って行ってみました。結果は発見と驚きもあり大満足。AIによって可能となる未来の技術をワクワクしながら聞くことが出来ました。今回はそのまとめ記事となります。スライドは個人の記録での撮影は許可されたのですが、その写真を各種SNSでシェアすることは禁止とのことなので、文章でまとめます。最初は会場を提供したコロプラと、次にゲームAIを専門に扱うモリカトロンの会社案内がありました。コロプラはこうした勉強会を社内でも度々行っているようです。コロプラのゲームAI導入事例も後半説明されました。人工知能に興味がある人には必見です。

概要

講演者:森川幸人(もりかわゆきひと)/モリカトロン
司会:成沢理恵(なるさわりえ)/モリカトロン
モデレーター:本城嘉太郎(ほんじょうよしたろう)/モリカトロン
協力・講演:株式会社コロプラ

モリカトロンは何をしている会社? ソムリエと外科医にたとえて

主催のモリカトロンは日本で初めてのゲームAIに特化した会社で、「AIがキャラクターに「こころ」を与え、AIがゲーム開発者のようにゲームをデザインする、そんなエンタメ系のAIの研究・開発をする会社です。」とのこと。例えるならばAIのソムリエで、AIと一言で言ってもいろんな技術モデルがあり、それぞれのゲームに合わせて加工しカスタマイズしていくそうです。既にプロジェクトがある程度進行したゲームにAIを組み合わせることが多く、ゲームの面白さ・哲学はみんな違うのでそれに合わせて調整していくとのこと。

車とゲームAI

車にもいろんな種類があるように、近所のコンビニに行くのにわざわざ高級車でいくことはないですよね。むしろ車を使わずに自転車や徒歩といった方が目的に合うでしょう。モリカトロンはまるで車をカスタマイズするかのようにAIをクライアントの目的に合わせてカスタマイズ&提供することを専門に行う会社とのことです。

モリカトロンは外科医のような仕事をしていて、今まで人が書いたプログラムで動いていたキャラクターの学習や判断をAIという脳に置き換えることを外科医の仕事に例えて説明していました。

ゲームAIって何?どういったことができるか。

モリカトロンが扱うゲームAIの説明では、ゲームの世界のキャラクターたちがまるで生きているかのような「こころ」をもつことで、未だ人類が体験したことの無いワクワクした世界について語られました。AIによってキャラクターだけではなく、ゲームの世界自身がまるでゲーム開発者のようにゲームの世界を企画し、構築し、生成できるようになるのです。

具体的なゲームAIを適用した事例

・キャラクターの会話:プレイヤーとの会話、順序から意味や状況を把握してメッセージを自ら生み出すことが出来ます
・スポーツゲームに:サッカーゲームなど集団ならではの立ち回りを要求される場面では、集合知を得て協調した集団行動をとることが出来ます
・デバッグやデータ解析に:ゲームの中だけではなく、デバックやスケジュールの管理、運営の場でも活躍できます。人ではとりこぼしてしまいそうなバグを見つけたり、ユーザーの動向を解析して適切なサービスや価格設定など運営の方針を設計できます。

ゲームAIはプランナーが考えていた以上のものをAIが提示してくることが面白いとのこと。人間以外の、人間では考えもしなかった行動や解法をを見つけ出してくるので、それが人間に発見をもたらしてくれるのです。

ざっくりとAIについて解説

ここでAIそのものについての解説が入りました。1956年の3ヶ月ぐらい続いたダートマス会議ではじめて「人工知能(Artificial Intelligence)」という言葉が使われました。現在は3回目のブームとのことです。人間で言う脳細胞の数が技術の進歩に伴い激増し、これまでできなかったことが出来るようになったとのこと。人間の脳細胞(ニューロン)の数は1000億個と言われますが、将来的にGoogleは人工知能の脳細胞の数を1兆個にすることを目指しているそうです。

AIは人類の大発明の中の一つ
(蒸気機関の発明)、コンピュータの発明、インターネットの発明、AIの発明

ここまで簡単にAIを説明してきても、AIのちゃんとした定義はあいまいで、ふわふわしているとのこと。ただAIの目標は明確で、「人間の知能(自然知能)をまるっと再現すること」だそうです。

森川さんいわく、現在はモノとインターネットのつながりであるIoT(Internet of Things)が主流ですが、将来的にAIoT、AIと身近なモノが結びつき、個人の生活をガラッと変えていくことが話されました。個人の生活を人工知能を搭載したモノたちが見守ってくれるようになり、さらには町全体がAIを持つようになって人々の生活を豊かにしてくれる未来の話があり、ワクワクしました

先生が必要なAIと先生が要らないAI

続いて、AIの二つのタイプについての話がありました。一つは教えてくれる人間が必要な、いわば先生が必要な「教師ありAI」。これは人が例題を与えて模範解答通りに答えられるように学習していきます。一方で先生がいらない「教師なしAI」があり、こちらは良い結果が出たらその行動判断を覚えておいて、悪い結果が出たらその行動判断を忘れないようにしていくことで自分で試行錯誤しながら学習していくAIです。現代はこの教師なしAIが可能となったことで盛り上がっているとのことです。「アイテム見つけてこい!」「高スコアをとってこい!」といったリクエストにもAIが自分で考えて答えてくれるのです。

AI研究の活用例

ここからAI研究の例が数多く話されました。どれもワクワクするものばかりでした。

1、ブロック崩しを攻略する。
目標は「ブロック崩しの攻略」、命令は「(ブロックを壊す)ボールを反射する下のバーを動かすこと」のみ。その状態で、ブロックを壊していくとスコアが上がることを覚えて、ボールがブロックを突き抜け天井にボールがバウンドして効率よくスコアを稼げることにAIが気づくことで、天井を崩した方がスコアアップが出来ると学習したAIはボールを反射するよう最適な動作をするようになり、ブロック崩しを攻略を学習できたとのこと。

2,車の運転やブランコの乗り方を独学する。
目標は「レーシングカーの操作を自動で学習する。」、命令は「車は速い速度で進むと報酬が得られ、壁や車にぶつかると罰を受ける」。その状態で、レーシングカーの操作を自動で学習するさせるため、「車は速い速度で進むと報酬が得られ、壁や車にぶつかると罰を受ける。」と設定します。学習開始時点ではこの評価関数はまだ学習されておらず、車はランダムに動きますが、学習中期から前進を覚え(まだ障害物は回避できない。)、学習終期になると車はスムーズに走れるようになったとのこと。

3,日立AIロボット研究

ブランコをこぐロボットの研究で、自分の体を動かしてブランコをこいでいくAIの研究事例です。最終的にAIがブランコをこぐのに最適なロボットの動きを見つけますが、それは人間では不可能な関節の動きでした。屈伸を速いスピードで行うことで揺れが大きくなるのですが、人間の関節ではそのような屈伸を繰り返し行うことはできないのです。これは、人間では教えられない「教師なし学習AI」でしかできないことで、人間が見つけられない正解を見つけ出せることがAIの大きなポテンシャルとのこと。

4,AlphaGo
ニュースでもプロを打ち負かし、話題となった囲碁のAI。かつて不可能と言われたが、今では可能になりました。初期は「教師あり学習AI」と「教師なし学習AI」とのハイブリッドモデルで、人間がAIに60万ほどの記譜を学習させ、それだけでは物足りないのでAlphaGo同士で対戦させて学習させました。人間は「勝負に勝ちなさい」とだけ命令できます

・AlphaGo Zero (3代目AlphaGo)
3代目のAlphaGo。なんと、人間の記譜を使わなくなりました。「勝て!」という命令だけで、自分たちだけで囲碁を学習するようになりました。人と対戦して200勝するなど、めちゃくちゃ強いそうです。人間の記譜を学習するよりも、AI同士だけで学習した方が遙かに強いことが分かってきたとのこと。

・Alpha Zero (4代目AlphaGo)
ついに名前からGoがとれたAlphaGo。これまでの勝負AIは「囲碁は囲碁だけ、将棋は将棋だけ」といったように、一つAI・一つのゲームしか対応できなかったのです。そのため、将棋に強いAIが囲碁にも強いAIという訳では無いことが前提としてあったのですが、このモデルからゲームのルール変更に対応して、ゲームのルールを覚え込ませることすら必要とせず、0から自分たちで覚えていくようになりました。1つのAIでチェスでも囲碁でも対応出来るようになりました。

5,スーパーマリオワールドのコースも自分で学習し、最適なクリアを導き出している。

任天堂のスーパーマリオワールドを例に、どこでジャンプするか、どこでブロックをたたくか自分で学んで学習していきます。人間が操作するコントローラーをAIが判断して、試行錯誤を繰り返していきます。こういう状況だとジャンプするんだね!ってAI自身が学んでいく。

6,森川さんが昔作った「アストロノーカ」というゲームの話。

森川さんが昔作った「アストロノーカ」というゲームにAIを適用させた話も聞くことが出来ました。これはMapをモンスターが踏破していくゲームなのですが、デバッカー泣かせのゲームで、当時エニックスのトップデバッカーをそろえてデバッグに当たったとか。理由は、モンスターがエンドレスに自分たちでパラメーターを成長させていくため、デバッグのチェックリストが標準化できないのが原因のようです。(人が設定したデータはエクセルシート1枚分しか無いとのこと)

森川さん「パラメーターをAIで制御していくのですが、何がすごいかというと進化していくAIなんです。普通のRPGだと、モンスターの数だけ人間がパラメーターを作らないといけません。こちらはエンドレスに自分たちでパラメーターを成長していく。人間はいっさいパラメーターをいじっていないんです。」

最終的にキャラクターたちは人間には手に負えないぐらい成長するそうで、このAIが自動でパラメーターを設定する仕組みは20年前には見向きもされませんでしたが、今ではやっと注目されるようになったとのことです。

7,経路設計
スクウェアエニックスカンファレンスで披露されたファイナルファンタジーの映像を例に出し、キャラクターがそのつど自分でコースを見つけて覚えていく経路設計のAIが紹介されました。キャラクターが坂を上る経路を自分で見つけ出し、他のキャラが見つけ出した経路についていくことを学習した様子が映し出されていました。

8,植生を表現
フィールド生成のAIについて。砂漠のフィールドや、逆に植物を生やしたいときなど作りたい環境に合わせた植物を生やしてくれるそうです。AIが自動で木を生やしてくれるので、モデラーが一本一本植える必要が無く効率化が可能とのこと。アメリカのオープンワールドゲームでは随分と色んなところで活用されているAIとのことです。

9,作曲もできます
Youtubeで公開された「くまと初音ミクが演歌を歌う」動画を例に出し、歌詞を自動生成し、音声合成、演歌の曲も自分で作ることができるそうです。気分がいいとくまは2番を歌う思考も併せ持つとのこと。

10,会話ができます
LINEの「りんな」が会話が出来るAIでは最高峰の技術と紹介されました。会話AIは日本語の特性もあいまって、自然に会話させるのはとても難しい話とのが聞けました。

11,ゲームはシミュレーターとして有能
近年ではゲームエンジンをシミュレーターとして活用していく流れがあるそうです。車の自動運転AI研究では現実の道路で行うと事故の心配もあるので、最初はゲームのエンジンを使って検証しているとのこと。例えば暴力ゲームの代名詞として知られる「グランドセフトオート」をシミュレーターとして活用し、信号待ちをさせるといった超安全運転で車を動かしたりしている事例が紹介されました。ゲームを知っている人曰く、こんなグランドセフトオートは見たこと無い!とのことです。物理シミュレーションはラボでやるよりもゲームで実験したほうが安くすみ、効果的なのです。ゲームにAIを適用するのではなく、ゲームがAI開発に使われる時代になりました。

12,集団を司るAI
これまでは個体のAIが注目されていましたが、集団を司るAIもあります。個体のAIはとても複雑なのですが、集団AIは逆にシンプルです。集団を構成する個体AIは3つか4つのシンプルな命令でのみ成り立っており、それが全体となると複雑に見えるのです。原理は魚と鳥の群れと同じとのこと。集団として見ると複雑な動きに見えるので、AIはシンプルでも全体としては知性を感じさせるようになります。映画ではロードオブザリング、バットマンなどでもよく使われているそうです。なお、集合知AIを使った研究はまだまだ遅れているそうです。

ここで森川さんから含蓄にとんだ言葉が。
「キャラクターが生き物らしい形をしていなくても、知性を持って動くとまるで生き物のように愛らしく感じられる。これまでゲームではグラフィックのリッチさを追求することで現実世界のリアルさを補おうとしていたが、そうではなくても物体を自律的で知性を感じられるように動かせば、そこにかわいらしさとかリアルさとかが生まれるのでは無いか。」

ピクサー映画のスタンドに見られるように、石とかボタンなどの無機質なモノでもまるで生き物であるかのように動きをつけることで、生物のようなのような温かみや知性を感じさせることができるのですね。

人間が苦手でAIが得意なこと&人間が得意でAIが苦手なこと

人間が苦手でAIが得意なことの例として画像認識の話がでました。こちらの参考サイトの画像一覧にあるように、人は画像の特徴をつかむのに時間がかかるそうです。AIは画像からの特徴抽出が上手で瞬時に出来るとのこと。

逆にAIが苦手なのは言語理解とのこと。特に日本語は難しいそうで。少しだけまちがいのあるひらがなだけの文章は人間では脳内補完で読めてしまうが、AIだとどうにもこうにもならないそうです。日本語は漢字とひらがなとカタカナとありますが、全部ひらがなにするとどこで区切ったらいいのかAIにはさっぱり分からなくなります。

同じ言葉でも意味が違うのが難しいとのこと。例えば、

うみにいるかのたいぐん

こちらは人間は海に蚊はいないことを一般常識として知っているため、「海にイルカの大群」と読みとれますが、AIにはこの一般常識がないため「海にいる蚊の大群」と読んでしまいます。

たいやくうきがなくなった

こちらは人間だとタイヤは食べないという一般常識があるため「タイヤ空気が無くなった」と意味を理解できますが、AIだと「タイヤ食う気が無くなった」となり、タイヤが食べ物として扱われてしまいます。こうした人が持つ一般常識の欠如が、AIがちゃんと人間と会話することの大きな障害とのことです。

AI技術でなにがこれから可能か。AIのポテンシャルの話。

AI技術の将来性、ポテンシャルの話でいくつか面白い例があげられました。

AIに萌えキャラを描かせるMakeGirlsMoe
日本のアニメの萌えキャラが作れる中国の「MakeGirlsMoe」https://make.girls.moe/では、日本の萌え絵のパターン認識をさせたAIに自由に萌え系のキャラクターを作成させることができます。意外にもこうした技術は日本ではあまり進んでおらず、下手をするとインドやシンガポールに負けているそうです。

絵が描けて複製もできるAI
水彩画のタッチ、ゴッホのタッチ、レンブラントのタッチなど、その作家の特徴をAIに覚え込ませることでなんでも描けるそうです。更に3Dプリンターと組み合わせて、絵の具の盛り方、筆の速さ、絵の具の厚みもきちんと学習してシミュレートされた当時のレンブラントの新作!?も作ることができたそうです。

xxx風のムービーも得意で、映画のトレーラーもおまかせあれ
2001年宇宙の旅をリレンダリングで現代美術風にした動画も流されました。動画もきれいにxxx風に加工編集できるとのこと。更に人気映画トレーラーのパターンを覚え込ませて丸々映画トレーラーを作った例も紹介されました。

人工知能の映画「モーガン」のトレーラーで、IBMのAI「Watson」に絵素材だけを渡して作られたトレーラーです。人間はほんのちょっとの手直ししかしていないとのこと。

未来予測、画像をみてこれから何が起こるのかが分かる。
驚くことにAIは先読みもできるとのこと。一枚の写真から二人が殴り合うのか、ハグするのか、握手するのか推測できるAI研究が紹介されました。この場合、男同士だからハグはしないだろう、二人はにこやかにしているから殴り合いもしないだろう、といった感じにそれぞれの状況を考察しながら先読みができるそうです。人が情報をタグとして与えずとも、AI自ら純粋に写真・画像のグラフィックだけで未来を推測できるようになりました

文章も作れます。
AIは自然会話は苦手ですが、文章は頑張っている分野とのこと。1966年にすでに「イライザ」という人間に対して文章でカウンセラーを行うAIがありました。最近では電通の「AICO」が自分で広告が作れるように。AIは言葉同士のよく使われる関連性を見つけ出すのが得意なので、コピーを作るのは得意とのことです。小説の分野では、2016年に星新一大賞の一次審査をAIが作った文章が通過したそうです。こちらはまだ人間の力をずいぶん借りてはいますがだんだん進歩してきているとのこと。

その他AIが頑張っていること

 
自分の顔を投稿するとgoogleが所有している名画ライブラリの中から近いものを探してくれるAI
画像の修正AI。AIは類似性のマッチングが非常に得意です。粗い画像を補正するとき、フォトショップだともわっとしますが、AIだと他のところから絵を丸々引っ張ってきて当てはめることができます。これは今までの画素単位の補正では無く、「この顔つきだと“この写真のこの絵に違いない”」として、AIが正しく確信を持って補修してくれます。今までの補正とは全く違った方式で補正できるとのことです。
手書きの文字の類推ができるAI。手書きの数字1文字をAIに見せて、その文字の癖を学習させて、残りの0から9までの数字をAIがどう書くかを推測するAIです。実際スライドで紹介された画像ではかなりの精度だったのでびっくりしました。
料理のメニューを作れるAI。料理のレシピ作成はIBMのAIワトソンが得意で、人間は飾り付けだけしてればいいとのこと。体重が太り気味だからカロリー低めの料理など、AIが自動で計算して作ってくれる。
クイズ番組でクイズ王になったAI。クイズで行われる「日本で1倍長い川は信濃川ですが、2番目はなんでしょう?」といった人間でも戸惑うような嫌らしい質問にもAIは言語処理してちゃんと答えられる。

他にもセンシティブな人の心の分野では、
facebookの自殺防止AI。その人のつぶやきのなかから心が痛んでいる、疲れていることを察知し、その人の友達に慰めるように促すような心の状況を解析するAI。
代筆AI。SNSにたくさん投稿している人の文章のパターンを学習し、その人に成り代わって延々代筆出来るAI。Twitterならその人に成り代わってツイートし続けられるAIです。こちらは肉親と死別した人が心の傷を埋めるために、まるで無くなった人の魂をもった存在を作り出そうとしたことがきっかけで始まった研究とのこと。

こんな感じでモリカトロンのAIの話は大ボリュームで終わりました。

最後にコロプラのゲームAI導入の話 AI導入の気づき・反省点

最後に会場を提供したコロプラから、AI導入事例の話がされました。ステージ量産型AIを導入するにあたって、大きく3つの気づきがあったとのこと。

気づき1 高速でオートプレイできるものを作る。AIで自動化するなら学習時間がネック。10倍速あればAIでも遅延が起こらない。運用が始まってしまうとメンテナンスが難しいため、開発中からAI導入を見越して実装したほうが良いとのこと。

気づき2 面白さを言葉で伝えられるようにする。AIにそのまま「面白いステージを作って」と指示してもAIが「面白い」をそのまま学習できないため、AIが学習できる形に「面白さ」を定義しておく必要があるとのこと。プレイ中に面白さの指標とするデータをとれるようにする、面白さをデジタル化できるようにしておいた方がいい。

気づき3 AI導入は割と時間がかかる。AI導入はパッとできる訳では無い。既存のAIのフレームワークに当てはめてパッとできるものではなく、それぞれカスタマイズして合わせる必要があるため半年とかそれ以上見越してAI導入を考える。

といった話が聞けました。

最後は懇親会で森川さんにお話を伺いました。

最後に懇親会で森川さんに思ったことを聞いてきました。森川さん、貴重なお時間いただきありがとうございました。

Q.AIといえば風来のシレンシリーズが浮かんだのですが。
A.風来のシレンといったローグライクゲームは完全なAIではなく、当時は少し人の手が入っていたが、今では完全にAIで生成できる。
Q.AIの面白さってなんでしょう?
A.今のゲームは全プレイヤー共通の難易度で、面白さや感じ方にばらつきがでてしまう。また長期間プレイしていると飽きてしまう。AIがユーザーそれぞれに合わせてゲーム世界の難易度やステージを自動で調整&生成できるようになれば、常に新鮮な体験をユーザーに提供でき、面白くなる。
Q.やっぱり数学は必要ですか?
プランナーは不要で、プログラマーなら必要!

とのことでした。今回の勉強会はAIとか数学とか全く分からなくても理解できたし、AIの見据えるワクワクする未来が伝わってきて、とにかく参加して価値のあった勉強会でした。

最後に本の紹介

こちらの3冊は森川さんが薦めていた3冊です。私も早速買って読んでいます!
マッチ箱の脳(AI)―使える人工知能のお話

絵でわかる人工知能 明日使いたくなるキーワード68 (サイエンス・アイ新書)

高校生のための ゲームで考える人工知能 (ちくまプリマー新書)

◆参考

Peatixイベントページ
gamesindustryによる去年開かれた第一回勉強会のレポート記事
モリカトロン株式会社

 
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