ORIGINALS オリジナルズ 誰もが人と違うことが出来る時代 要約&まとめ 同調に逆らう独自性を持った人たちの心理学

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今回は世界を変えるようなオリジナリティ=独自性を持った人にはどのような特徴が有るのかを圧倒的な心理学研究をベースに様々な視点から考察したアダム・グラントの「ORIGINALS 誰もが人と違うことが出来る時代」をまとめ&レビューします。とにかくボリューム満点で心理学研究の総合百科とも言える良著です。(そのため本記事も特大ボリュームでお届けします。)

◆書誌情報
「ORIGINALS 誰もが「人と違うこと」が出来る時代」
アダム・グラント (著)
シェリル・サンドバーグ (解説)
楠木 建 (監訳)
三笠書房 (2016/6/24)

「オリジナル」な人とは?

本書で言うオリジナリティとは必ずしも創造力のことに限らず、一般に多くの人が従っている価値観に同調しないで、安全地帯から一歩踏み出してより良い世界・環境を作るために行動出来る人の事です。

面白いのは、エリートや天才といった人たちはオリジナルな人にはなれない、と指摘していることです。優れた成果を出したい人ほど既存の価値システムに従うためです。

オリジナルな人は、多くの人が正しいと思っていることを否定することからスタートします。困難に飲まれつつも同質性の流れに逆らうオリジナルさを持つ人は、既存のシステムを破壊する方向に動きます。

本書で言うオリジナルな人とは、世の中により良い変化を起こす人です。自らのビジョンを率先して実現させていき、現状の改善に役立つアイデアを行動を起こして実現させていきます。「今あるもの」をそのまま使うのではなく、よりよい選択肢がないかを探し求めていく人たちです。

世界を創造していくオリジナルな人は自主的に考える人であり、「好奇心が強い」「まわりに同調しない」「反抗的」という3つの特質があるといいます。

私はこのオリジナルな人たちの能力は人生を自分で切り開いていく為に役に立つものだと思います。

本書では誰もがオリジナルな人になれるとしています。オリジナリティは不変の性質ではなく、自由に選択できるのです。

自分の限界は、自分で設定しているだけであり、本書から多くのオリジナリティを持った人たちの特徴や行動を学ぶことで主体的でより良い人生を学ぶためのヒントを得られます。

離職率とブラウザの関係

 
本書で例に出ているのが離職率と彼らが使用しているブラウザの研究です。なんと、Firefoxやchromeを使っているユーザーほど離職率が低いとのこと。これはプリインストールされているインターネットエクスプローラーやSafariといったものを使っているユーザーは今より良いものがあると探し求める傾向が低く、現状を改善しようとせず受け入れてしまう傾向があるからです。ありものを受け入れる姿勢が受動的な態度に繋がり、幸福度が下がって離職率の高さに繋がるのでしょう。
新しいブラウザを使用するには自発的な行動が必要です。自発的な行動をする傾向が高いほど、自分で人生をコントロールしているという実感を得て、職場も長続きするのです。

天才はオリジナルな人になれない。

本書によれば、幼少の頃天才と言われた人たちのほとんどは平凡に終わるそうです。才能に恵まれた天才・神童たちの多くは成長するにつれて社会に適合し、普通の人となっていきます。神童たちは社会と適応していく過程でオリジナルさを失っていくのです。

なぜなら、天才たちは既にあるルールの上で能力を発揮することに優れているからです。クラシックの殿堂カーネギーホールでの演奏者や、サイエンスオリンピック、チェスの世界チャンピオンなど、彼らは訓練での技術は完璧です。しかし、実際に新しい独創性を発揮してこれまでに無いものを生み出すことが出来ないのです。

彼らはベートーヴェンを美しく演奏できますが、ベートーヴェンを超えるような作曲はしません。新しい知識や独創的なルールやゲームを考え出すのではなく、既存のルールシステムに従いますその過程で親からの承認や教師の賞賛を得ようとします。優秀な弁護士にはなれても、法律そのものを変えたりしようとはしません。

成功を重視すればするほど失敗を恐れ、必ず手に入る成功に向かってしか努力しなくなります

独創性の高い人ほど教師に恵まれなかったという研究も存在します。

安定を維持し、型にはまった業績を上げることがその人のオリジナリティを抑圧するのです。

心理学者のトッド・ルバートとロバート・スタンバーグは「成果を上げたいという欲求が中程度を超えると創造性が低下するということが実証されている」と述べている。

オリジナリティとは、経済学者ヨーゼフ・シュンペーターの言葉によれば「創造的破壊」をすることです。新しい仕組みを提唱するには古いやり方をとり払わねばならず、波風を立ててしまうのではないかという恐れから行動を控えてしまう人が多いのです。

オリジナルであることは、既存の価値システムに従わない独創的なこと。こうしたことを行うすべを天才たちは失っていくのです。

起業家は一般の人たちよりもリスクを好んでいる訳ではない。むしろその逆。

オリジナルなことをしようと思う時、私たちは「極端にリスクを取らなくてはいけない」という思い込みが強いのではないでしょうか。私たちは創造性を発揮して世界を変えようとしているオリジナルな人たちを見て感心をする一方で、自分たちとは異なった人として「他者化」してしまいがちです。

彼らは不安に強く、社会に受け入れられなくても平気な人種だと思い込んでしまいます。我が道を行くからには恐怖心を持たず、拒絶や嘲笑に惑わされないものだと思っています。

起業家を意味する単語はアントレプレナー「Enterepreneur」は経済思想家のリチャード・カンティロンによる造語だが、原義はリスクを負う人だ。

しかし、本書では興味深いことに、オリジナリティを発揮するには徹底的にリスクを冒すことが必要だという通説をくつがえし、オリジナルな人たちは私たちが思うよりもずっとふつうの人たちなのだ、ということを示しています。

オリジナルな人たちも、表向きではリスク大歓迎に見えて、実際は普通の人と同じ恐怖や不安を抱えている人がとても多いことを本書は明らかにしています。勇敢な行動をする人たちもやる気に満ちた革命家は少なく、周囲の強い説得や促しによってしぶしぶ行動を起こしていることが多いことがガンジーやキング牧師など歴史の人物を例にして説明しています。

安全を確保しつつ起業した方がうまくいく

起業家の研究では、起業や独立をする際に本業を続けるのとやめるのとではどちらがいいと思うか?に関しての調査が紹介されています。その結果、「起業をした人たちが本業を続けたか、辞めたかは本人が置かれている経済状況とは関係なく、更に収入の高い人が本業を辞めて起業に徹する可能性は高くも低くもない」ことが分かりました。

起業が成功することと本業を続けたか辞めたかどうかの間には関連性がなく、ただ単に起業家の性格が違うだけでした。起業に専念することを選んだ人は、「自信に満ちたリスクテイカーの性格」だっただけであり、本業を続けたまま起業した人は「自信が低く、リスクを避けたがる性格」を持った人であるだけでした。

むしろ、多くの人は起業家こそリスク・テイカーであるべきと考え、そうした人を賞賛しがちですが、研究の結果は真逆でした。

本業を続けた起業家は、やめた起業家よりも失敗の確率が33%低かった
リスクを嫌い、アイデアの実現可能性に疑問をもっている人が起こした会社のほうが、存続する可能性が高い

これは驚くべき研究ではないでしょうか。起業に集中して一発勝負を仕掛けるのではなく、リスク管理をしながら起業した方が上手くいくというのですから。ではリスクとはなんでしょう?

リスクのバランスをとることが重要

ミシガン大学の心理学者クライド・クームスはリスクに関する革新的な理論を生み出しました。「リスクの高い株式投資をしようとする人ほどその他の投資では安全策を選んで身を守ろうとする。」というのです。成功を収めている人は、これと同じようにリスクのバランスを取っているといいます。

つまり、「ある分野で危険な行動をするのなら、別の分野では慎重に行動することで全体的なリスクレベルを弱めている。」のです。

人生のすべての面においてリスク行動を取る人はとても少なく、感情の安定と社会的な安定がオリジナリティを発揮する余裕を生むのです。ある分野において安心感があれば、別の分野でもオリジナリティを発揮する自由が生まれるため、期限のプレッシャーや中途半端な状態で世に出すリスクも負わなくて済むからです

うまくいった起業家は、不確実性というリスクを受け入れるのではなく、積極的に行動することで、いかにそのリスクを低減させるかに注力していました

オリジナルな行動を取るには、新しいことを試さなくてはなりません。ある程度のリスクを受け入れた上で、不安や恐怖を感じる中でも「それでも行動を起こす」ことが重要です。そのためにもリスクに対して慎重になり、向こう見ずなリスクは避けるのです。

キラリと光るアイデアとは。創造性の見抜き方。

オリジナリティを高めて成功するには、より良いアイデアを閃く事が重要です。よりよい発明品は目新しいものであると同時に実用的であるべきだといいます。では成功するアイデアと失敗するアイデアはどうすれば見抜けるのでしょうか。

スティーブジョブズやジェフペゾスも絶賛した電動歩行器のセグウェイの失敗は、だれも見抜けませんでした。オリジナリティを阻む最大の障害はアイデアの「創出」ではなく、アイデアの「選定」にあると本書では主張します。斬新なアイデアの中から、適切なものを上手く選び出せる人がいないことが問題なのです。

アイデアには偽陽性と偽陰性の2つのタイプがあります。

偽陽性のアイデア:良く思えるアイデアだけど、実際にはウケないアイデア。
偽陰性のアイデア:全くウケるとは思えないアイデアだけど、実際は滅茶苦茶ウケるアイデア。

発明する立場では、自信過剰が原因で判断ミスを起こしやすくなります。新しいアイデアを思いついたときの「これだ!」という興奮や達成感で舞い上がってしまい、「確証バイアス」に陥りやすくなり、自分のアイデアの長所ばかりに目を向けすぎて限界や欠点に関しては無視したり過小評価してしまいます。

自分のアイデアを適切に評価できるようになるには、他者からの評価を収集することが大事です。たくさんのアイデアを提示し、どれが一番ウケるのか見てみることが重要です。これは任天堂の宮本茂さんの肩越しの視線の話と通じますね→「任天堂の哲学が学べる「任天堂“驚き”を生む方程式」レビュー&まとめ 娯楽に徹せよ、独創的であれ」

有望な企画は却下されがち

有望な企画は却下されがちだそうです。世界的に大ヒットした「ハリーポッター」も当初は上層部に子供向けの本としては文章が長すぎる、と却下されていたというから驚きです。

これは判断する上層部が新しいアイデアを実行して得られる利益ではなく、悪いアイデアに投資して失敗するほうに目を向けがちだからです。ライス大学のエリック・デインいわく、専門知識と経験が深まるほど世界の見方がある一定の状態に固定されてしまうといいます。

クリエイター自身は確証バイアスにより偽陽性判定をしがちで、上司や一般は既存のものに固執し却下するべき理由ばかり注目して偽陰性判定をしてしまう傾向にあります

オリジナリティを評価するのに最も有効な方法は、同じ分野の仲間の意見が最も重要なのだとか。同じようなスキルや経験を持つ損益関係の無い横方向のライバルが一番判断出来るといいます。

そして独創的で成功するアイデアは、そのまま伝えるとまず受け入れられません。新しいアイデアを誰かにプレゼンするときは、単純接触効果を利用してアイデアを小出しに時間をおいて何度も話すことが効果的です。

単純接触効果の利用例として、ディズニーのライオンキングの話が出ています。

ライオンキングはディズニーにあわや没にされるB級映画との認識だった。しかし、その中の一人がハムレットではないか?というひらめきを得たことで、古典というなじみ深い手がかりからヒントを得て素晴らしい作品になった。

ライオンキングの企画はハムレットというなじみのある作品とセットでプレゼンされたことで形になったというから驚きました。

「幅広い経験」と「深い経験」がオリジナリティを高める。

「幅広い経験」と「深い経験」が独自に組み合わさると創造性が発揮されるそうです。

・ノーベル賞受賞者は平均的な科学者と比べて芸術関連の興味が高い調査結果がでています。これはノーベル賞受賞者が「表現されるアイデアや感情」に引きつけられる傾向があることを意味しています。
・ファッション業界のクリエイティブディレクターの研究では、海外経験が豊富なほど異なる文化や価値観と触れるために柔軟性や順応性が高まるそうです。これは海外に住んだ経験ではなく、海外で仕事をした経験が新しいコレクションがヒットするかどうかの指標になったとか。接した海外の文化が自国とかけ離れているほどディレクターの創造性に与える影響が大きかったそうです。長く海外で仕事をしたという「経験の深度」が長ければ長いほどオリジナリティが高いと評価されました。

直感が当てになるとき

直感は、自分の経験が豊富にあり、因果関係が一貫している分野においてのみ正しく作用します。これは無意識のパターン認識が思考による判断よりも優れるためです。知識が無い分野ではじっくりと分析した方がより確実な判断が出来るので、何でも直感に頼るのは危険です。

因果関係が一貫している分野では直感が生きる。物理学者や会計士、保険アナリスト、チェスの名人や医師の症状判断などは直感から利益を得る。しかし精神科医や株式ブローカーなどは経験から大きな利益は得られなかった。変化のめまぐるしい世界では、経験から得られた教訓がその人を間違った方向に導くこともある。直感は新しい物事に対処するヒントとしては頼れず、「分析」がより重要になってくる。

過去に成功を収めている人が新しい環境に入ると業績が振るわないのは経験から来る思い込みが影響していると考えられます。

傑作を生み出す方法は多くのアイデアを生み出すこと

個人的に本書の中で最も気に入っている箇所です。ディーン・サイモントンの研究によれば、芸術の天才ですら自分の作品を正しく認識できていない場合があることを突き詰めました。音楽ではベートーヴェンが自らが気に入った楽曲と後世になって最も演奏されている曲とは一致しないそうです。

何かを創作する人がはじめからこれが傑作になると分かっていたら、試行錯誤してアイデアを生み出す努力をやめてしまうだろう。

では良いアイデアを生み出すにはどうすればいいのでしょうか。

どうすれば良いアイデアを作ることが出来るのか。本書では人よりも「多くのアイデアをとにかくたくさん生み出すこと」が最も良い作品を生み出す上で欠かせない要素だといいます。

ディーン・サイモントンの研究によれば、ある分野における天才的な創作者は同じ分野に取り組む他の人たちよりも特に創作の質が優れているわけではないそうです。唯一違うのは彼らの創作量。大量に創作することで多様な作品が生まれ、オリジナリティの高いものができる確率が高くなるのです。優れた創作者は優れた作品を生むのと並行して平凡な作品をたくさん生み出しているのです。

・ピカソは「ゲルニカ」に対して、79もの習作を描いたが、初期のデッサンに基づいている。
・ピカソの全作品は1800点以上の絵画、1200以上の彫刻、2800以上の陶芸、1万2000点以上のデッサンのほかに、版画、ラグ、タペストリー作品もあるが、そのなかで高く評価されているのはほんのわずか。
・シェイクスピアは20年間に37の戯曲と154の短い詩を書いている。
・モーツァルトは35歳で死去するまでに600曲、ベートーベンは生涯で650曲、バッハは1000曲以上を作曲している。更にクラシックの世界では作曲家が5年間で作曲した数が多いほどヒット作が生まれる可能性が高くなっていた。
・科学の分野ではアインシュタインは248もの出版物をだしているが、「一般相対性理論」と「特殊相対性理論」以外はごく小さな影響しかもたなかった。

オリジナリティを発揮したければ、とにかくたくさんつくること、大量に創作することしかないとのこと。これには分野を問いません。もっとも多作な人たちであるほど独自性に秀でているだけでなく、同時に優れたクリエイティブな作品も生み出しているのです。

・エジソンは30~35歳の間に電球、蓄音機、炭素送電話機を発明。その間に100を超える特許を申請している。

メジャーな作品が多く作られた時期には一般にはウケなかったマイナーな作品も多く作られていたと言います。

質と量は両立できないものとして考えられがちですが、この考えは間違っている事がわかりました。アイデアに関して言えば、大量生産が質を高めるための最も確実な道なのです。

スタンフォード大学のロバート・サットンいわく、「独創的な考え方をする人は、奇妙なアイデアや、満足のいかないアイデア、とんでもない失敗となるアイデアをたくさん出すが、それらは無駄にはならない。アイデアが大量に蓄積されるからだ。」といいます。

多くの人が斬新なものに到達できないのは、アイデアをちょっとしか出しておらず、その少数のアイデアを完璧に磨き上げることに囚われているからです。影響力のあるアイデアや成功するアイデアを生み出したいのであれば、とにかくアイデアをたくさん作ることが重要です。

オリジナルな組織作り

オリジナルな組織づくりの研究が紹介されています。

組織の中で何かを提案するには、まずは組織の中の居場所作りが重要とのこと。
→参考:組織を変えるための「特異性信頼」についてのまとめ

また、自分の主張に欠点を持たせたり何かしら批判的な目を持つ人は理知的にみられ、説得力が増すといいます。
→参考:批判的な人ほど賢く見える? その理由と応用例

こちらからガツガツ主張しても、相手はその影響力から身を守るためにアイデアを聞く耳を閉じてしまいます。ネガティブな点を自分から示すことで、相手がほかのネガティブな点を思いつきにくくなります。欠点を正直に伝えることで信頼性が増すのです。

どんな上司が良い上司か
皮肉屋でトゲのある人物が上司として適任という研究が紹介されています。こういう一癖もある上司は味方になってくれると心強いのだとか。人が良い上司は周りとの和を重んじるため、オリジナルなアイデアを出しても聞き入れて貰えないことが多いのだそうです。また中間管理職には同調性が高い人が多いため、彼らはオリジナルな存在になる危険性よりも、現状を維持する確実な安全性を選ぶことが多いため、何か革新的なアイデアを広めたいのであれば組織の上と下にだけ伝えていくことが効果的だそうです。

先延ばしが創造性を高める!?

先延ばしが創造性を高める研究が紹介されています。キング牧師はギリギリまで演説の準備をしませんでした。

早い行動にはメリットもありますが、一度決定したアイデアから離れられなくなることが問題です。ある1つのアイデアを決めてしまうのではなく、あれこれ考える時間をとることでアイデアを温め、幅広くオリジナルなアイデアを検討し最終的により良いアイデアを選べるのだそうです。

先延ばしは「生産性の敵」かもしれないが、「創造性の源」となりうるのです。

レオナルドダヴィンチの「モナリザ」は十数年もかけて作られており、その間ダヴィンチが他の分野の仕事をしていたことが大きくモナリザの革新性に影響を与えました。余計なことをして時間を無駄にすることがオリジナリティにとって欠かせない要素をもたらしてくれる側面があります

ツァイガルニック効果もあり、頭の片隅で人は何かしら中断したアイデアを考え続けているとのこと。本書を読むと、先延ばしはクリエイティブな仕事にはとくに有益な行為だといえます。

ビジネスの優位性はタイミングで決まる

ビジネスでの成功と失敗を分けたのは42%の場合でタイミングだとする研究が紹介されています。

オリジナリティ溢れる起業家と言えば、私たちは誰よりも先に、というパイオニア戦略をとりがちになります。しかし、先発企業の失敗率は47%、後発企業はわずか8%の失敗率という研究結果が出ています。先行者となることは、利点よりも不利な面が大きいのです。最終的に生き残る確率は低く、利益率も低くなるといいます。一般の思い込みとは違って、先行者利益に関してはまだ確実に有意であるとは証明されていないのが現状のようです。

家庭用ゲーム機の世界では先発企業の「マグナボックス」のオデッセイが先発企業で、任天堂は後発企業です。

オリジナルであることは先発者である必要は無く、他とは異なる、他よりも優れていれば良いのです。若いベンチャーほど時期尚早にビジネスの重要な決断をしてしまいがちです。

リスクを恐れず行動する人は、とにかく一番になることにとらわれており、衝動的な決断をしがちだ。

冷静に市場の過熱ぶりが冷めたころまで待った起業家は、成功の確率が高くなるといいます。

しかし明確に先行者が有利な分野があり、それは特許技術やソーシャルメディア、Youtuberといったユーザーの数が増えるに従って明確に価値が高くなるタイプのものです。積み上げ資産と言われるブログもそうなので、私ももっと早い時期にブログを始めていれば良かったなぁと思います。

年齢とオリジナリティ 早咲きの人・遅咲きの人

オリジナリティがピークになる時期は人によって違っていて、イノベーション(改革)に対する個人のアプローチにかかっています。

本書ではオリジナルなイノベーター(改革者)には二つのタイプがあるとしています。

概念的イノベーター:大胆なアイデアを思い描いてそれを実行に移すこと。
実験的イノベーター:試行錯誤を繰り返して問題解決を行いながら学び、進化を遂げていくこと。

概念的イノベーターの傾向がある人は早熟で、実験的イノベーターは晩年に大きなことを達成します

理由としては、概念的イノベーションは何年もかけて順序たった調査や試行錯誤を行う必要が無いため、早いうちに達成できます。飛び抜けて独創的なアイデアは、新鮮な視点で問題にアプローチした場合にもっとも発見されやすいそうです。そのため、概念的イノベーターは早くに達成を成し遂げますが、問題への一定のアプローチを身につけて型にはまってしまうとオリジナリティが低下していくそうです。蓄積された経験が悪影響していると言えるでしょう。

反対に実験的イノベーション必要とする知識とスキルの蓄積に何年も何十年もかかるので、オリジナリティの源泉は涸れることなく長続きします。時間がかかるけれど、オリジナリティを更新して常に新しいものにしていけるのが強みです。映画監督とか芸術分野、作家に当てはまり、好奇心と熱心さを持ち続けることがオリジナリティをいつまでも失わない為に必要な素養であるといいます。

誰と仕事をするか?についての研究

起業する時やチームを作り上げる時に誰と仕事をするのか?についての研究です。

仲間作りでは、ほどほどの適度な情熱を持っている状態が理想です。熱い熱血的な人物は交渉人には向きません。熱すぎず、冷たすぎもしない、冷静に主張を和らげ論理的に接することが出来る人が理想とのこと。

同じ価値観を持つグループと協力するときは、手段が重要です。特に横方向の敵意に気をつけましょう。

何かを改革したい場合は「ソフトな過激派」がうまくいきます。既成の信念とオリジナリティはぶつかるため、現状打破へのチャレンジにおいて、過激な主張は理解されません。人々を味方にするには、実現出来そうもないアイデアを実現出来るかのように落とし込んで伝えることが重要です。「なぜ?」ではなく、「どのように実現するか」へと焦点を移すことで、実際に可能な現実的なものに感じられます。どんなに現実味のないアイデアでも、提案する方はもう実現してしまっている気持ちを持つ事が重要です。

ロバート・チャルディーニさんのフットインザドア法(小さい要求を出し、足がかりを確保してから大きい要求を出す。)が参考になるでしょう。

誰を組織の代表者に選ぶか
外部からは最も過激な主張をする人がその組織の代表者に見えます。内部からはグループと密接に繋がっている人が組織の代表者に見えます。このギャップを考慮に入れます。代表者が外部に向けて過激な主張をすると、それについて行けない内部の人が離脱する可能性があります。

敵を味方につけよ

両価的な人間関係を持つ人ほどストレスが多いことが研究で分かっています。
→参考:相手をしていて疲れる人の特徴とは

味方か敵かどっちか分からないフレネミーを切り捨て、敵を味方にすることが組織を強くしてくれます。つい私たちは敵を無視しがちになりますが、最高の味方は「初めは反対していたが、次第に味方になってくれた人たち」なのです。

エリオット・アロンソンの研究では、人は尊敬の度合いではなく、尊敬を失うことに対して敏感になるのだそうです。自分にいつも協力的である人に対してはそれを当たり前だと考え、軽視してしまいます

最初に批判していた本人も当初抱いていたマイナスの印象を克服するために、努力して良い点を見つけてくれます。元アンチこそ疑う人の気持ちが分かる分、他者をうまく説得できます。

仲間に引き込みたい場合は、相手を説得するのではなく共通項を探します。こちらの価値観を相手の目標を達成するための手順として提案します。他人の価値観を変えるのは難しいので、自分たちの価値観と相手の価値観との共通点を探し結びつける方がずっと簡単だからです。

一歩踏み出す勇気はどこから来ているのか

オリジナルな人はどういう成長過程を追ってきたのでしょうか。

オリジナルは人は末っ子が多いそうです。兄弟間のリスク選好についての研究があります。
→参考:出生順位と性格傾向 後生まれのほうがリスクを取る傾向にある?

先に生まれた子ほど保守的になりやすく、末っ子ほどリスクを好みやすいそうです。年齢ではなく出生順序の方がその人の保守性を決定づける要素だとするサロウェイの研究が紹介されています。

末っ子にオリジナルな子が多いのは、末っ子ほど甘やかされて育ち、上の子供たちからも面倒を見て貰ったり、上の子の判断をみて学ぶことが出来たことに加えて、周囲が自主性を尊重してくれたり、守ってくれたりするから安心して新しいことに挑戦することができた背景があります。

両親からの教育では、オリジナルな人はかつて両親からのしつけで「説明」を受けていました。両親からなぜそうしてはいけないのか「理由(わけ)」を話すことで、子供を尊重しているというメッセージが伝わります。また、こうした理性的なしつけは犯罪行為や迷惑行為とは無縁の子を育てるという調査結果が出ています。

創造性が高い子を持つ親の決めるルールは1つ以下だそうです。そのルールは道徳的価値観に重点を置いていることが特徴です。「なぜ」このルールがあるのか理由を説明することで、子供はそのルールを自分のことのように感じられます。自分の行動が周りの人に及ぼす影響を実感できるようになるのです。不良行為を犯した少年に対しては「お母さんが悲しむよ」と言ってあげることが一番心に刺さります。

また子供を褒めるときは「行い」ではなく「人柄」を褒めるのが効果的です。人柄を褒めた方が「自分のアイデンティティ」としてその行動を取り込むため、その後の行動に良い影響を与えます。
「手伝って」→「片付けの出来る子になって」
「不正をしないでください」→「不正を働く人にならないでください」
不道徳な行為が自分のアイデンティティと結びつくと、後ろめたい気持ちになります。行動と人柄が結びつくメッセージに人は影響を受けるといえます。

物語から得る力

見本となる人物を見つけることがその人のオリジナル性に大きく影響を与えるそうです。お手本となる人物は現実の人物でなくても、本の中の伝記に描かれた人物やフィクションの中の架空の人物でもかまいません。成功した起業家は「千夜一夜物語」(現代でいえば「ハリーポッター」)といった物語の中に見られる、「主人公たちが特別な目標を掲げ、困難を乗り越えて達成していく」本を子供の頃に読んだ経験がある人が有意に多いのだそうです。身近に独創性の手本があれば視野が広がり、共感能力も高まると考えられます。お気に入りの物語の主人公が子供たちのオリジナル性を導いていくのです。

結果の論理と妥当性の論理

オリジナルな人は、結果の論理ではなく妥当性の論理で動くとのこと。

結果の論理:「私のような人は、こういう状況ではどうするべきか」と外側を見渡して結果を予測すること。
妥当性の論理:内側の自分のアイデンティティと向き合うことで、問題を自分事として扱うこと。

オリジナルな人は、「自分がどういう人間か、どういう人間になりたいのか」が決断の基盤です。

結果の論理で判断するとリスクを負う場面で行動出来なくなります。「自分が望む結果を出してくれるものは何か?」ではなく、「(今の状況なら)自分のような人間は何をすべきか?」という感覚で行動することがオリジナルな人です。

効果的な手洗いを喚起するメッセージとは
妥当性の論理の例として以下の文を見てください。医療関係者に手洗いを喚起するための効果的な張り紙はどちらでしょう?
・手洗いはあなたを病気から守ります。
・手洗いは患者を病気から守ります。
効果が大きくあったのは後者の患者に焦点を当てた張り紙です。「患者」を強調することで自分だけの損得勘定で動くのではなく、「私のような人はなにをするべきか?」に意識を向けるからです。メッセージの伝え方を変えただけで大きく人の行動が変わった例です。

ダメになる組織、飛躍する組織。

次は組織とオリジナリティについての考察を主に集団心理学の視点から切り込んでいきます。

集団思考はオリジナリティを抑圧します。この集団思考は同調した人同士が深い関わり合いを持つ時に強く起こります。同じ価値観や基準を共有するほど外れた行動は取りにくくなります。カルト集団と強い文化を持つ集団は紙一重です。

創業初期〜上場までは「献身型」モデルがうまくいく。

起業が創業したときには「献身型」モデルの人材が上手くいきます。献身型モデルの人とは、企業文化に溶け込むことを絶対条件として、企業の価値観や基準と足並みを揃えられる人材です。会社に対する思い入れは息が長く続くため、特に困難が多い創業初期には重要です。

組織に貢献してくれる人材を選ぶのであれば、特別なスキルやスター性(カリスマ性)・学歴で選んだ人材よりも、「新しいアイデアを生み出せるかどうか」「企業のミッションに専念できるかどうか」を重視すべきです。その上で同僚や組織と繋がっていれば、ほかで働こうとは思いません。

一方で組織が成熟するにつれて、新たなアイデアを持った人材を取り込むことが難しくなります。組織は時間が経つほど均一になります。似たような人々を引きつけ選び、同じ人材を獲得し続けるようになります。このため多様な考えや価値観が薄れていきます。

市場が動的であればあるほど、強い企業文化を持つ大企業は孤立してしまいます。変革が必要である事を認識できず、異なる考え方をもつアイデアに抵抗を示す傾向が出てしまうのです。

道を誤るCEOの特徴

道を誤るCEOの特徴として、会社の業績が低迷すればするほどCEOたちは「同じような視点」を持つ友人や同僚からのアドバイスを求める傾向にありました。本来なら逆のことをしなくてはならないのですが、異論を突きつけられることの心地悪さよりも、認められ傷をなめ合う心地よさを好んでしまいます。(人間的ですね…。)

少数派の意見は重要で、意識の幅や違った考えが生まれたりするのに重要な役割を果たします。本書ではかつてデジタルカメラのパイオニアだったポラロイド社の失敗を例に挙げて、「人と違う考え方」が出来ても「違う考え方ができない会社」は問題だとしています。一つの価値観に縛られてはいけないのです。

失敗は過剰な自信と周囲からの評判を気にしてしまうことから来ています「閉鎖的な考え」と「近親思考」から脱却できなくてはなりません

ブリッジウォーター社の例

オリジナルな組織作りの例として、世界最大の投資会社であるブリッジウォーター社の例(https://www.bridgewater.com/)を挙げています。ブリッジウォーターはAmazonやgoogle以上の利益を長年達成している投資会社で、世界最大の利益を維持し続けています。

このブリッジウォーター社は新規採用を行う際、どれだけ会社の文化に適応できるか、を見るそうです。

ブリッジウォーター社の格言(ルールブック)の例
・問題や意見、否定的な感想などをオープンにして直接話し合うこと。
・忠誠心より、真実を語ることや柔軟であることを優先すること。
・批判を口に出して言えないのなら、批判意見を持つ権利はない

典型的な組織では異論を唱える者は罰を受けますが、ブリッジウォーターでは意見が出せるかどうかで決まります。意見を言わず、現状に迎合する社員は解雇されることすらあります。

強い文化を創り上げるためには、コアとなる価値観の一つに「多様性」を掲げなくてはいけません

意見の相違を歓迎すること」が単なるカルト集団と強い文化を持つ集団とを分ける大きな要素です。カルト集団は教理が行動の軸となりますが、強い文化を持った集団はメンバーがどれだけその文化に貢献できるかを考慮します。

アイデア実力主義を採用し、もっとも優れたアイデアが採用される組織にする必要があります。多数決ではなく、アイデアのクオリティ・質で決断していきます。

上司や部下、地位や立場に関係なく誠心誠意の議論ができる土壌で、不協和音があっても、双方が学べることが重要です。自分の意見をはっきり述べる文化をつくることができれば、従業員たちは集団に迎合してアイデアを押し殺す心配などしなくてもよくなります。ブリッジウォーターの成功の秘訣はこのアイデア至上主義にあります。

部下に解決策を持ってこさせるな

デビッド・ホフマンいわく、解決策に焦点をあてすぎる文化は「弁護の文化」に偏ってしまい探究心を削いでしまうといいます。結論ありきで、広い視点から物事を学ぶ機会を失ってしまうのです。

リーダーには自分とは意見が異なる人間を探し出す力が求められます。反対意見を持つ人が早い段階で意見を述べられるように、ブリッジウォーターでは部下には解決策ではなく問題を持ってこさせるといいます。ブリッジウォーターでは「何か主張をする時は自分が正しいつもりで。相手の話を聞くときは自分が間違っているつもりで。」を実践しているとのことです。

荒波を乗りこなせ

成功している人は、傍目には確信と自信に満ちているように見えますが、内心さまざまな感情や自己不信が入り交じっています。私たち普通の人と変わらないのです。

オリジナルな人たちはどのように逆境や荒波を乗り越えるのか。以下の記事にまとめました。
→参考:逆境を乗り越えろ 不安と緊張の心理学
→参考:怒りのコントロール心理学 表出ではなく方向を制御せよ

何かしら情熱や使命感があれば人生のどんな局面でも、悪い境遇に陥っても人生の満足度は高いとのことです。

また、恐怖の場面にはユーモアが効果てきめんとのこと。苦しい局面を笑いに変えるユーモアセンスを持つ心の余裕は常に持っておきたいですね。

他者の感情を動かすには

オリジナルな事を成し遂げようとするには、他者からの協力が必要になります。ここではどのように他者を動かして行くかについて見ていきます。

アッシュの実験では、人間はつい多数派に従ってしまう傾向があるといいます。
→参考:人は誰でも同調圧力に屈する アッシュの同調実験 Asch conformity experiments

この同調圧力を減らすには反対派を一人入れると解決します。支持する仲間が一人いるだけで多数派によるプレッシャーのほとんどが消えます。これは仲間が一人いるだけでも孤独感は激減することを示唆しており、人は自分一人でないことが分かると行動を起こしやすくなります

人を動かすには「切迫感」がキーとなる研究が紹介されています。行動決定者になぜ今やらなくてはいけないのか、「今すぐにやる」必要性をどう持たせるかが重要です。切迫感を感じなければ、人は現状にしがみついて抵抗します。

利益を保守し、リスクを回避しようとするプロスペクト理論に対しての理解もしておきましょう。

このプロスペクト理論と関連して、「こころの知能指数」の生みの親ピーターサロベイさんいわく、新しい行動やアイデアを採用するとき、「相手が安全なものと認識するか、リスクが伴うものと認識するか」によって説得の仕方が変わるのだといいます。相手が安全だと思うのなら、行動によって生じる利益を強調したほうがよく相手がリスクだと認識している場合は行動を変えないで起きる悪いことを強調した方がいいとのこと

無関心へのてこ入れは重要ですが、ビジョンを最初に伝えても意味がありません。他者に働きかけ、思い切った行動に出て貰うには現状の何に問題があるかをまず示すことが必要です。安全圏から出てもらうには、現状に対する不満やいらだち、怒りを認識させ、現状維持による損失を示すことが切迫感をもたらし、人を動かします。

会社を潰すエクササイズ?
切迫感を出すために、会社を潰すことを想定した思考訓練があります。競合他社の立場になって、どのようにすれば会社を潰すことが出来るのか考えてみます。そのあと、自社の立場からそうした最悪の事態を防ぐにはどうすれば良いのかを考えます。これは相手側の利益に焦点を当てて考え、自社側の損失の観点で問題を再構成する方法です。この方法だと切迫感も沸いてきます。
コミットメントとは?

ミンジョン・クーとフィッシュバッハさんらの研究によると、コミットメントとはどれだけ真剣にかかわっているかの度合いのことで、この度合いを高めることで困難が乗り越えられるといいます。例えば決心がぐらついているときは、すでに成し遂げたことを考えてみます。そうすると、今諦めるのはもったいない気がして自信とやる気がわいてきます。コミットメントの度合いが高い人ほど目標を達成しようという決意が高く、そうした人は目的地と現在値の間にある距離を認識することが意欲を高める最良の方法とのことです。

総評

網羅性   ★★★★★ ★★★
信頼性   ★★★★★ ★★★
有益性   ★★★★★ ★★☆
読みやすさ ★★★★
満足度   100%

超特大ボリュームの1冊でした。心理学研究の知見から現実場面での具体例・エピソードを示すことで説得力も充分。著者のアダムグラントさんが組織心理学者ということもあって、全体として独創的なアイデアそのものを考察して行くというよりは、社会的動物である人間がどう組織やビジネスの仕組みの中で個人のオリジナリティを発揮していくのかに焦点が当てられています

本書は「オリジナリティ」を現状に満足せず、自分にとってよりよいアイデア・世界を実現するべく、はみ出して行動出来る人としています。こうしたオリジナリティは天才たちではなく、凡人である私たちが実現出来ることだとしています。失敗を恐れるのは日本人に限ったことではなく、アメリカ人でも一緒です。アメリカは個人主義的でユニークな自己実現が受け入れられる土地柄でありながら、優れた成果を求めすぎるため、失敗を恐れるあまりに「発言して目立つ」ことを恐れているとのこと。世界どこに行っても同じ人間、悩みも共通ですね。

独創性を発揮する人が直面する問題や、組織での振る舞い方、人の説得の仕方、良いアイデアをどう見分けるかなど、オリジナルな人たちが直面するテーマを多面的に考察しています。

私が本書で気に入ったのは、「独創的なアイデアを生み出すには、とにかくたくさんの作品を作る必要があること」と「先延ばしをすることでアイデアを寝かせる必要性があること」の箇所です。これまでの自分の思い込みが崩れ、新たな発見に驚きました。

豊富な研究から得られる独創性についての知見は、生き方や働き方について多くの示唆を与えてくれます。個人のクリエイティブをどう社会に活かしていくのか興味がある人、ビジネスや組織でどうオリジナリティが発揮されているのか知りたい人は是非手に取って読んでみてください。何度でも「学べる」一冊です。

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参考

Adam Grant(Wikipedia)
ORIGINALS参考文献(pdf)

 
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